日頃、算数や数学の勉強をしていて「勉強は役にたたない」と、思うことはありませんか?人生は勉強によって楽しく充実したものになります。「算数なんて、計算機に任せておけば良い、微分積分なんて人生で使う機会なんてほとんどない」と思うあなたに、今回は「西岡壱誠著/読んだら勉強したくなる東大生の学び方」の「算数・数学編」を紹介します。
この本を読めばこんなことがわかります。
- 数字の魅力を通じて算数の楽しさがわかります。
- 情報に騙されない地頭が鍛えられます。
- 「関数」を学べば人生の質が上がります。
正直、私も算数や数学は得意なほうではありません。ですが、「西岡壱誠著/読んだら勉強したくなる東大生の学び方」を読んで、算数や数学を学ぶことで、数字に対する概念や取り組むべき問題の抽出など、人生において応用できることがたくさんありました。この記事をまとめながら復習の意味を込めて書いてきたいと思います。

前回、「西岡壱誠著/読んだら勉強したくなる東大生の学び方」の「国語編」に続き、今回は「算数・数学編」をお送りします。
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著書の西岡壱誠さんのプロフィールについて
西岡壱誠(にしおか いっせい)さんは、1996年3月13日生まれの日本の著作家です。東京都府中市出身で、出生地は北海道札幌市です。彼は東京大学経済学部に在学中であり、現役東大生作家としても活動しています。
東京大学進学後は、家庭教師としても活動するほか、「現役東大生作家」として多数の著作を執筆しています。特に、自身の読書法をまとめた『東大読書』はシリーズ累計45万部を売り上げるベストセラーとなりました。また、東京大学では書評誌「ひろば」の編集長を務めています。
テレビでも活躍
さらには、テレビにも活動の場を広げており、日本テレビ「スッキリ」への出演や、2021年TBS日曜劇場「ドラゴン2」の監修を努めます。フジテレビ「土曜プレミアム・さんまの東大方程式」への出演など様々な活躍をされています。
YouTubeチャンネル「スマホ学園」を開設し、2020年6月に自身が代表取締役社長を務める株式会社カルペ・ディエムを設立しました。
彼の著書には、『超カンタンなのにあっという間に覚えられる! 現役東大生が教える「ゲーム式」暗記術』や『「読む力」と「地頭力」がいっきに身につく東大読書』などがあります。
【西岡壱誠さんYouTubeチャンネル:「スマホ学園」 – YouTube】
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YouTube「出版区」で話題に
YouTubeチャンネル「出版区」で、西岡壱誠さんが参加しました。『【永野VS東大】「最後は人間力が才能を上回る」勉強嫌いな2人が現役東大生に物申す!?【永野・鷹村の詭弁部、はじめました!#10】』の会が好評で、一気に本著が周知されたと思います。
「永野・鷹村の 詭弁部、はじめました!」は永野、鷹村彩花さんが、自身の意見・立場を詭弁を用いて忖度なく言い合うトークバラエティになっています。「勉強はする意味があるのか?」をトークテーマで討論を繰り広げています。
その中で「算数・数学」ができないと詐欺られると、ショッキングな内容で「広告の詐欺の実態」を暴くなど、「数学はそういう世界のはなしで、日常生活とは切り離しがちですけど、1番なんか近いですよね」と、永野さんも驚嘆させられています。
2025年3月時点で、9.7万回再生されており、コメント欄も概ね好評です。私もこの回をみて本書を買いに書店に走りました(笑)。
※【永野VS東大】「最後は人間力が才能を上回る」勉強嫌いな2人が現役東大生に物申す!?【永野・鷹村の詭弁部、はじめました!#10】より
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なぜ「算数・数学」を学ぶのか?
結論、「なぜ算数・数学を学ぶのか?」と言われれば「先読みできる思考力を鍛えることができるから」と、言えます。
「二次関数なんて、生きていくうえで使う機会なんて絶対にない!」や「今どき、スマホにでさえ計算機が付いている時代なのに算数なんて必要ないんじゃない?」などと思うかもしれません。
本著「読んだら勉強したくなる東大生の学び方」では算数・数学を学ぶ意味を「思考の仕方を学ぶこと」だと説明します。
東大教授の西成活裕氏は、著書『東大教授の考え続ける力がつく思考習慣』の中で、「多段思考力」という能力を説明しています。これは、「常に思考の階段のもう一段先を考える力」のことであり、この能力があれば勉強だけでなく仕事でも活躍できると述べています。常に一歩先を見ていて、「A」という事象を見て、「AということはBだな」と、もう一歩先の「B」を思考することが出来るようになるのが、算数・数学を勉強する中で身に付いていくなのだ、と。たしかに計算をしている時、「これはこうなるだろうな」「こうした方が後の計算が楽になるな」と先読みしていますよね。要するに、先読みする力が算数や数学を勉強する中で身に付いていくということですね。
引用:「西岡壱誠著/読んだら勉強したくなる東大生の学び方」87ページ
導入として「数の不思議さ」から始まります。二次関数はなんで勉強しなければならないか?学んだ内容を何にどう活かしていけるのかについてまとめていきます。
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12の不思議について
12という数字は不思議な数字で、世界中、世の中の至るところに存在しています。12で構成される概念をあげていきますね。
- 午前と午後(12時間で構成される)
- 1年(12カ月で構成される)
- 12星座(占い好きなら当たり前)
- 1ダース(12で構成)
- 干支(子丑寅辰巳…)
などなど、挙げればいくつも思い浮かべます。なぜ、12という数字で構成される概念が多いのか、本著では12という数字が「約数(その整数を割り切ることができる整数のこと)」だからと説明されます。
12という数字は約数が多いです。2でも3でも4でも6でも割り切れます。そして、割り切れるということは、いろんなメリットがあります。
例えば、12個のお菓子があるとき、2人でも3人でも4人でも6人でも均等に分配することができます。
これが10個だった場合は、こうはできないでしょう。10個のお菓子を、3人や4人で割り切ることはできません。3人兄弟で10個のお菓子を分け合う状態だったら、ケンカになってしまうかもしれません。
これとお同じことが、時間でも言えます。1年は4つの季節で分割されていますが、仮に10カ月だったら、4つの季節では割り切れないですよね。1年が12ヶ月だから、4つの季節に分割できるわけです。1年が10ヶ月だったら、もしかしたら四季はなかったかもしれないのです!
「多くの数で割り切れる」というのは、様々なメリットがあるのです。だからこそ12という数は多くの場所で使われていると考えられます。
引用:「西岡壱誠著/読んだら勉強したくなる東大生の学び方」87ページ
13という数字は「不吉」な数字とも言われますが、12とは逆に「素数(1とその数以外を約数にもたない)」だからではないか?と考察しています。面白いですね!

余談ですが、4という数字も「不吉」だと、言われますが、「言霊」と言う概念からきており、「4(し)」が「死(し)」に通じるからだと言われています。
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算数を学べば騙されなくなる!
『この世の中には、「未来を正確に言い当てる手紙が届く」と言うようなことが起こりえます。』と、聞けば「その、手紙を使ってお金稼ぎに使えるのでは?」そう、誰もが一度は考えたくなりますよね。その考えを逆手にとった問題です。
あるお金持ちのところに手紙が届いた。「私は未来を見ることができます。今月の株価は上がるでしょう」。すると本当に株は上がった。次の月も手紙が来た。「今月の株価は下がるでしょう」。すると本当に株価は下がった。こうして10回ほど手紙が届いたが、いずれも未来が当たっていた。そして「こんなふうに自分は未来を当てることができますので、お金を私に預けてみませんか?」と書いてあった。・・・・・さて、この手紙の送り主はどうして株価を予測することができたのでしょう。
引用:「西岡壱誠著/読んだら勉強したくなる東大生の学び方」98ページ
私なら預けるな・・・と、つい考えてしまいました。これは、有名な詐欺の手口だそうなのでご注意くださいね。答えは「分母」で考えるでした。
「『来月は株価が上がる』と書かれた手紙」と「『来月は株価が下がる』と書かれた手紙」を同時に多くの人(例えば1000人ずつ、合計2000人に送ります)に送ります。
結果、株価が上がれば「『来月は株価が上がる』と書かれた手紙」を送った1000人に、同じように「『来月は株価が上がる』と書かれた手紙」と「『来月は株価が下がる』と書かれた手紙」を同時に、500人ずつに分けて送ります。
上記の内容を10回繰り返すと、ちょうど確率論で残る1名に「こんなふうに自分は未来を当てることができますので、お金を私に預けてみませんか?」と書いてある手紙を送れば詐欺の完成です。9回目でも、8回目でも7回目でも残った何人かに「こんなふうに自分は未来を当てることができますので、お金を私に預けてみませんか?」と書いてある手紙を送れば騙されるかたもいるかもしれませんね(良い子はマネしちゃダメよ)。
※POINT:算数と確率を学べば詐欺に騙されなくなる!
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時間を「定数」と「変数」で捉えれば人生は上手くいく!
小学校では、「算数」の授業で「四則(足し算、引き算、掛け算、割り算)」を中心に習います。ですが、中学に上がると「X」や「Y」と言った記号を用いた「関数」を学びます。「関数なんて、社会に出て使った記憶がないんだけど?」と、言う前にもう少し続きをお読みください(汗)。実際に、本著から具体的な例を出しますね。
例えば、
3x+6=y
という式がある。このxには、いろんな数が入る。xの数が変わるごとによって、yの数が固定される。
例えば、x=1のとき、y=9。x=3のとき、y=15。こうした、「xが決まるとyの値が1つに決まる数のこと」を「関数」という。
引用:「西岡壱誠著/読んだら勉強したくなる東大生の学び方」114ページから115ページ
上記の問題(問①:x=1のとき、y=9 問②:x=3のとき、y=15)を実際に式に直してみると
問①:3×1+6=9
問②:3×3+6=15
という式が成立しますね。この「x」は、変わる数なので「変数」と言います。対して、この式にある「+6」は変化しないので「定数」と言います。そこで、数学で使う関数を「自分の成長するための数式」に変換してみました。
A(自分を磨くための努力の時間)+B (尊重できる人との時間)-C(遊んだり、スマホしたり、ボーっとしている時間)-D(睡眠したいり、食事したり、どうしても発生してしまう時間)=E(自分の成長)
→ A + B - C - D = E
引用:「西岡壱誠著/読んだら勉強したくなる東大生の学び方」116ページ
AからDまでのうち、どれが「定数」と言えるでしょうか?やはり、D(睡眠したいり、食事したり、どうしても発生してしまう時間)は「生きるために必要な時間」なので「定数」と言えます。
対して、「自分の気持ち次第で時間の割り当てを変えられる時間」を「変数」と言います。ここで、面白い考えかたなのは「大事な時間」と「無駄な時間」を「+(プラス)」と「-(マイナス)」で考えることが出来ることだと思います。
1日(24時間)の中で、D(食事や睡眠、お風呂など、生きるために必要な時間)を10時間で設定してみましょう。残りの12時間を、A~C「自分の気持ち次第で時間の割り当てを変えられる時間」である「変数」に、いかに割り振るかで、E(自分の成長)が決まります。
※POINT:時間を「定数」と「変数」に分けることで「努力のしかた」が見える。同時に「時間が有限である」ということも理解できる。
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さいごに
という訳で、「西岡壱誠著/読んだら勉強したくなる東大生の学び方」の「算数・数学編」を書いてきました。算数や数学を学ぶことで、数字に対する概念や取り組むべき問題の抽出など、人生において応用できることがあったでしょうか?少しでもお役に立ててれば幸いです。
次回「西岡壱誠著/読んだら勉強したくなる東大生の学び方」の「社会編」を予定しています。ここまでお読みいただきありがとうございました。また、次の記事でよろしくお願いします。
【関連記事:「東大生の学び方」を読んでわかる今、国語を学ぶ理由とは】
【関連記事:現代へと続く歴史が理解できる!「東大生の学び方」から読み解く「社会」を学ぶ意義とは】
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