
LUNASEAの代表曲と言えば、「ROSIER」や「I for You」または「SHINE」のような大ヒット曲を思い浮かべるかたが多いと思います。
LUNASEAについて「興味はあるけれど代表曲以外の隠れた名曲が知りたい」というアナタに向けて、今回はシングル曲やライブで盛り上がるような代表曲ではない「隠れた名曲」を紹介する内容となっています。
LUNASEAの真の魅力は、アルバム収録曲やカップリング曲など、あまり知られていない“隠れた名曲”にこそ宿っています。
本記事では、コアなファンの間で高く評価されながら一般にはあまり知られていない珠玉の楽曲を厳選して紹介します。

LUNASEAの活動として、最近ではソロの活動が目立っています。J初の自伝「MY WAY -J自伝-」が8月12日に刊行されます。また、Tourbillon(RYUICHI、INORAN、H.Hayama)による、New Album『BOUNDLESS』がリリースされるなど個人の活躍が目立っています。(2025年6月末現在)
LUNASEA「隠れた名曲」7選を紹介

LUNA SEAの楽曲には、一般にはあまり知られていないものの、ファンの間で熱く支持されている“隠れた名曲”が数多く存在します。
シングルのB面やアルバムの後半に収録された曲の中には、メンバーそれぞれの個性やバンドの実験精神が色濃く反映された珠玉の作品が潜んでいます。
ここでは、直近のライブでは演奏されない楽曲や過去の音源などを中心に、LUNA SEAの奥深さを感じられる7曲を厳選してご紹介します。きっと、新たなお気に入りが見つかるはずです。
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1曲目:『RAIN』
1曲目『RAIN』は、シングル『Rosier』B面に収録されており、のちにベスト盤『SINGLES(Disc2) 』にも収録されています。

本当に実力があるバンドは、「シングル曲のカップリングに名曲が揃っている」という法則を証明してくれる楽曲です。
作曲者は、INORANとなっています。INORANが作曲する楽曲の特徴はなんといってもRYUICHIの声を活かすことに主題を置いており、「RAIN」も例外ではありません。
淡々とリズムを刻むところから、イントロダクションが始まり「親愛なるキミへ…」の1節目を聴いただけで「名曲」だと確信するはずです。
A面「Rosier」でLUNASEAのストレートなロックでリスナーを魅了したあとで、カップリング「RAIN」でじっくり聴かせる…という構成力をみても、当時のバンドの本気度がうかがえます。
ライブの中盤、雰囲気を変える楽曲(神曲)としてセットリストで配置されることが多い「RAIN」ですが、直近のライブでは、2024年「MOTHER OF LOVE、MOTHER OF HATE」で披露されています。

個人的には、1995年のLive at Tokyo Domeで披露された「RAIN」が印象に残っています。原曲よりテンポを落とすことでよりダークな雰囲気が伝わります。当時、バンド間の緊張感も手伝って、ドキドキしながら映像を観た記憶があります。
初期のLUNASEAの集大成として「RAIN」を挙げても良いほど、ダークでヘヴィな音圧に加えて、低音からサビの効かせる高音まで表現力豊かな楽曲となっています。
【RAINを観るなら:LUNA SEA – Rain (1995) Live at Tokyo Dome】
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2曲目:『MARIA』
2曲目に紹介する『MARIA』は、「REBOOT」として活動再開後に発表されました。前作、オリジナルアルバムとして、約13年5カ月ぶりとなる8th『A WILL』に収録されています。
作曲:INORAN、作詞:INORAN・RYUICHIのミディアムナンバーとなっています。「MARIA」の魅力は、なんといってもサビから始まる美メロが特徴的です。クリーンなギターとバンドサウンドとのアンサンブルが一体となった名曲です。

最近のLUNASEAのライブは、過去の作品をオマージュした内容の構成でセットリストを立てられているため、『A WILL』からの楽曲が演奏される機会が少ないのが残念です。
「君が誰かの 幸せなどを 想うのなら~」の最初のワンフレーズ目で涙腺が崩壊。歌詞全体がすごく切なくて、喪った愛おしい愛する人を想う気持ちが、痛いほどに伝わります。
タイトルが「MARIA」なのに、歌詞に一言も「MARIA」が出てこないのも不思議です。別の曲で「MARIA」を連呼している楽曲もあるので対照的とも言えます。
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3曲目:『SEARCH FOR REASON』
3曲目は『SEARCH FOR REASON』は、メジャー1st『IMAGE』に収録。SUGIZO:作曲、RYUICHI:作詞となっています。
「SEARCH FOR REASON」を一言で表現するなら、初期LUNASEAを体現した「狂気」とも言える楽曲です。SUGIZOが弾くリフが暴力的で不穏な印象を聴く人に与えます。「穴の開いた空が想う、認められた罪を」と、RYUICHIが歌う神話的な歌詞で作り上げた世界観が耳に残ります。
当時、18歳?19歳の彼らが「SEARCH FOR REASON」を本当に作成したのか?と思うほどの構成力です。ひたすら暴力的なリフにゴリゴリのベースラインと重たいドラムの音の塊。
この狂気的なサウンドに、しっかり歌詞を載せて歌いきるRYUICHIのボーカル。まさにバンドとして、ポテンシャルを秘めた1曲と言えます。

「SEARCH FOR REASON」は、LUNACY 黒服限定GIG で演奏されることが多いのですが、「河村隆一でしょ?」と思ってLUNASEAを離れた人にこそ、ライブ映像を観て欲しいです。RYUICHIのボーカリストとして間違いなくカリスマです。
ライブでは、テンポを落とすことで、ダークでヘヴィな印象を強めたアレンジになっています。RYUICHIの「絶叫」とも呼べるシャウトは圧巻です。
【SEARCH FOR REASONを観るなら:LUNA SEA SEARCH FOR REASON (中日字幕)】
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4曲目:『SCANNER』
4曲目に紹介する楽曲は『SCANNER』…と、聞くと「???」と思う方もいると思います。

パパ?「SCANNER」はLUNASEAの楽曲じゃないよね?

どき!(どこから出てきた?)
「SCANNER」は、LUNASEAのオリジナル楽曲ではなく、X JAPANのギターリストhideのソロ作品としての楽曲です。
hideは、惜しくも1998年5月2日に急逝しまいましたが、一周忌にあわせ、1999年5月1日に発表された作品がトリビュートアルバム『TRIBUTE SPIRITS』です。
そのトリビュートアルバムの中でLUNASEAがカバーしたのが「SCANNER」です。2008年のhide memorial summitで「SCANNER」が披露され注目が集まりました。

hideの「SCANNER」は疾走感があるデジタルロックとして独自の世界観がある曲よね。

LUNASEAが編曲した「SCANNER」はミドルテンポにアレンジされていて、ベースラインが特徴的でとってもカッコいいんだ。LUNASEA流に解釈されていて完成度が高かい作品だよ。当時、楽曲を聴いたときは「オリジナル曲?」と勘違いしたくらいなんだ!
※TOPIC:余談ですが、トリビュートアルバム「TRIBUTE SPIRITS」の参加アーティストとして、黒夢を無期限の活動休止したばかりでSADSを始める前の清春や、SIAME SHADE、BUCK-TICK、GLAYなど、当時の音楽界を盛り上げていたヴィジュアル系バンドが参加していて、聴きごたえのある作品となっています。ラストにYOSHIKIもピアノ曲「GOOD BYE」で参加されています。
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5曲目:『Unlikelihood』
5曲目に紹介する楽曲は『Unlikelihood』です。1997年に1年間の活動休止(各自ソロ活動)したLUNASEAが復活後初となる6thアルバム『SHINE』に収録されています。
J作曲の『Unlikelihood』は、『SHINE』の中で最もアップテンポで、攻撃的な歌詞とハードロック色が、色濃く顕れた楽曲となっています。

当時、「河村隆一のバンド」として批判された時期の作品ですが、『SHINE』に収録されている楽曲は、シングル曲を除いたアルバム曲すべてが名曲といってよい程、捨て曲なしの名作と言ってよいアルバムだと思います。

『SHINE』は、バンド史上最も高セールスを記録した作品だけれど、この作品をきっかけにLUNASEAから離れた古参のファンも多かったと言われているよね?
真矢の叩くドラムのリズムを導入として、Jのベースラインがカッコイイ。否応がでもテンションが上がります。Jの「Spinning Round and Round〜♪」というシャウトに乗せて、ギターが重なると疾走感が増していくのが肌で感じます。
「Unlikelihood(ありそう【起こりそう】もないこと)」という歌詞に込められた意味を追いかけるように「天使と悪魔がkissをした」とRYUICHIのボーカルがたたみかけます。
LUNASEA初期のようなダークでヘヴィなイメージは感じませんが、より成長と変化を求めて音楽を探究しようともがく時期が『SHINE』だったのでは?と思います。
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6曲目:『Looper』
6曲目に紹介する『Looper』は、シングル曲『SHINE』のカップリング曲として初収録されました。後に、活動休止後の復活シングル「STORM」から、終幕宣言と同時リリースのラスト・シングル「LOVE SONG」までのカップリング曲を集めた、『another side of SINGLES Ⅱ』に収録されています。

SUGIZOがギターを鳴らすだけで「あ!Looper」と反応してしまう私です。SUGIZOが英詩に乗せてラップする姿も印象的で、原曲はSUGIZO曲だと思っていました。

レコーディング中のセッションで産まれた楽曲だそうで、原曲となる作曲者はいないそうよ。リズム隊の真矢とJのループが延々と繰り返されることから曲名『Looper』が誕生したの。
LUNA SEA流のヒップホップとR&B的解釈で構成された楽曲です。カップリングにふさわしい実験的な曲ですがライブで演奏される機会は少ない印象です。今のLUNASEAが演奏したら表現力がより増して、魅力的になりそうな楽曲です。
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7曲目『1999』
最後、7曲目に紹介する楽曲は『1999』です。1996年発売、5thアルバム『STYLE』に収録されています。作曲者はSUGIZOです。

当時、『STYLE』を聴いた印象として、「初期のLUNASEAは『MOTHER』で完成した」と思っていました。ゴシック的な印象は後退し、ダークでヘヴィな音楽性は残しつつも、次のステージへステップアップを目指すための実験作として聴いていた記憶があります。

『STYLE』の中で、唯一『1999』だけは、初期のダークな雰囲気を感じさせる「CHESS」や「CIVILIZE」に連なる系譜の楽曲だってパパは話していたよね。
世紀末を示唆する「1999」に加えて、今では忘れられていますが「ノストラダムスの大予言」として、「1999年7月に世界が終わる」という都市伝説が生きていました。
「誰も知らないうちに 数を減らす様に 何かが動き出す 千年の変革1999」という意味真は歌詞は2025年6月現在の今、26年の月日を越えて蘇るようです。
2023年11月に再収録された『STYLE』の発売、続く「UN ENDING STYLE」で「1999」がセットリストに組まれたのも嬉しい誤算です。
大人のLUNASEAが演奏する「1999」も円熟味が増して見物ですが、やはり1996年当時の「狂気」でギラギラしているRYUICHIのボーカルスタイルが魅かれます。
【1999を観るなら:Luna Sea – 1999 (1996) Live / HD Remaster】
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まとめとして

LUNASEAの隠れた名曲として、カップリングやアルバム曲の中でフォーカスされない隠れた名曲、ライブで滅多に演奏されない楽曲の中から厳選した楽曲を紹介しました。

厳選とは言え、隠れた名曲が多すぎて紹介しきれないくらいな印象でした。

前の記事「ライブで見たい!LUNA SEAの魅力がわかる隠れた名曲5選」と併せて読んで欲しい内容だよね!
過去のLUNASEAの楽曲を聴きながら記事を書いていく作業は至福の時間と言えました。当時、リアルタイムでLUNASEAの作品を聴いていた印象と、今の自分が聴く「過去のLUNASEAの作品」のとらえ方の違いにも驚きました。
この記事でLUNASEAの作品に興味を持たれた方は、ぜひLUNASEAの音楽にふれて欲しいと思います。最後までお読みいただきありがとうございました。
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