
「定年退職後は、暖かくてのんびりしたところに住みたいな~と、定年後の移住先のイメージとして沖縄を考えたことはありませんか?長年、勤めた会社もあともう少しで定年、老後の自由気ままな暮らしは目の前。「このまま、長年住み慣れた土地で骨を埋めようか?それとも・・・?」と、老後の住みやすさを求めて沖縄を選択肢に考えたことがあるかたなら必見です。今回は、老後の移住先としての沖縄をどう考えるか?そんな記事を書いてみました。
温暖な気候、美しい海、ゆったりと流れる時間、そして、どこからか聞こえる三線の音色——そんな魅力あふれる沖縄への移住が、今、老後の理想の暮らしとして多くの人から注目を集めています。
近年では「沖縄 移住 老後」「シニア 沖縄生活」といったキーワードでの検索も増加しており、セカンドライフを豊かに過ごす場所として沖縄を選ぶ人が急増中です。
本記事では、なぜ?今、沖縄が移住先として選ばれているのか、その背景や魅力をわかりやすく解説します。老後の生活拠点を検討している方にとって、沖縄移住を考えるうえでのヒントが詰まった内容です。移住に向けた第一歩として、ぜひ参考にしてください。

今回は、沖縄県在住の私が「沖縄へ移住するための3つのポイント」を中心に記事を書いてみました。メリットやデメリットも説明しながら、移住先としての『沖縄』がイメージできればと思います。
実際に、ケアマネージャーとして県外から移住される高齢者の方を何人も支援してきた実績があります。そんな実体験を元に記事を書いていきますね。
《PR:アフィリエイト広告を利用しています》
この記事を読んでわかること
本記事は、老後、沖縄への移住を考えているかたに対して「実際に沖縄県在住の立場」から、移り住む上でのメリットやデメリットがわかる構成記事となっています。
- 「老後に移住したい都道府県ランキング」でみる沖縄を紹介します
- 沖縄に住むうえで気を付けることが解ります
- 終活も含めた人生設計についてトピックとしてふれていきます
本記事で紹介する内容を読めば、沖縄へ行ったことがないかたや、旅行でしか沖縄に訪れたことが無いけれど、実際に住むなら沖縄ってどんなところ?など「移住先の沖縄」への理解が深まります。
老後に移住して住んでみたい都道府県ランキング1位「沖縄県」
日本トレンドリサーチがロゴスホームと共同で発表したランキング「あなたが老後に移住して住んでみたいと思う都道府県」によると、3位北海道、2位の東京を抑えて1位、沖縄県でした。

引用記事:日本トレンドリサーチ/ロゴスホーム
何故、移住先として沖縄が選ばれるのか?その理由の一つに「1年中を通して暖かい」ということが挙げられると思います。「何をそんな当たりまえのことを」と思うかもしれませんが、説明させてください。沖縄県の公式ホームページによると、一年間の平均気温は23.1度。那覇市では平均気温20℃をこえる月が8か月も続く亜熱帯気候になります。

暖かいところでのんびり過ごしたいのぅ。寒いのはウンザリじゃ。

若い頃にきた沖縄の思い出が忘れません。もう一度、沖縄に来られたらと思っていました。
「暖かいところでのんびり過ごしたい」「自然が満喫できる」「沖縄の文化に興味がある」など、沖縄にまつわる環境や歴史、文化に対するイメージがランキングの結果だと言えます。

余談ですが、私も神奈川県で一年、働きながら社会勉強を兼ねて住んでいました。人間関係や仕事も順調でしたが、「沖縄に帰りたい!」と、思った最大の原因はホームシックでもなんでもなく「神奈川の冬」が耐えきれないことでした。桜も夏の青空も大好きでしたが、冬だけは…耐えられませんでした。
県外転入者数ナンバーワン「那覇市」
次に、「人気の沖縄県だけれど、実際に住むならどこが良いのだろう」という方に、今回は、県庁所在地でもある『那覇市』をお勧めしたいと思います。那覇市をおすすめする理由として、「医療機関も充実しており、ショッピングも出かけやすい」という利便性と、「歴史や自然にふれることも出来る」地域として、特に住みやすい自治体だからという理由が挙げられます。
※住みやすいまち(自治体)ランキングより
・「住みたいまちランキング<全国版>」第2位
・「沖縄県民が選ぶ、住みやすい自治体ランキング」第1位
(出典)
「沖縄県民に聞く!県内で住みやすい自治体ランキング」:アットホーム調べ
「いい部屋ネット住みたいまちランキング2023<全国版>」:大東建託調べ
沖縄県内には41の市町村がありますが、ランキングからも解るとおり県庁所在地でもある那覇市は特に人気の地域です。他にも、海に面する豊見城市(とみぐしくし)や那覇と中部を結ぶ浦添市など住みやすい自治体は他にもあるところが沖縄の魅力です。

那覇市が人気の理由として、空港を始めとして、バスやモノレールなどの「交通機関」が発達しています。他にも、デパート、大型ショッピングモールなどの「商業施設」も充実。沖縄の文化や歴史にふれる観光地もあるうえに、さまざまな飲食店もあります。
また高齢者にとっては欠かせない、総合病院やクリニックなど「医療機関」も市内にいくつもあります。有料老人ホームや介護事業所も数多くあります。言うなれば、那覇市は「高齢者にとって利便性のが良い地域」だと言えます。
沖縄に住むうえでの注意点について
一方で、実際に沖縄に住むうえで注意点をいくつか挙げてみたいと思います。実際のところ、沖縄への移住してくる方の中には、沖縄文化になじむ方もいれば「だから、沖縄の人はだめだ!」と、怒って短期間で帰ってしまう人も少なからずいます。
その、沖縄が嫌になってしまう方の共通点に「沖縄のアイデンティティ(価値観)への理解不足」が挙げられると思います。別に、沖縄のアイデンティティ(価値観)を受け入れろ!なんて、主張するするつもりもありません。「敵を知り己を知れば百戦危うからず」という言葉や、「郷に入りては郷に従え」という格言があるように、沖縄のアイデンティティ(価値観)を知ることは、移住する上で最低限の情報収集として必要なことだと思います。
それでは、「沖縄に住むうえでの注意点について」解説していきます。ポイントは以下の3つです。
- 沖縄は車社会だということ
- 文化のギャップにご注意を
- 老後の人生設計で考える
《PR:アフィリエイト広告を利用しています》
沖縄は車社会だということ
私も基本的に移動は車が主ですが、沖縄は以下の理由から車社会といわれます。那覇市は、意外に斜面の急こう配が多い(特に首里地区は坂道だらけです)ということが挙げられます。また、夏の暑い盛り(日中)に5分でも歩こうものなら、熱中症の危険もあるということが挙げられます。
· 公共交通機関の限界: 沖縄の公共交通機関は他の大都市に比べて限られています。バスの路線はあるものの、頻度や範囲が少ないため、日常の移動に車が必要とされることが多いです。
· 広い土地: 沖縄は広い土地が多く、観光地やショッピングモール、学校などが点在しているため、車での移動が便利です。
· 交通事情: 高速道路や主要な道路が整備されており、車での移動が比較的スムーズです。
引用元:引用元:Microsoft Copilot
沖縄にもモノレールなどの交通機関は整ってきましたが、距離や範囲から言っても移動には車は欠かせません。今後、沖縄で生活をしていくうえで車に頼らない生活を営むなら、以下の条件を参考にしてみてください。
- クリニックや総合病院などが近くにあるか
- 生活用品を買いそろえるスーパーなどが近くにあるか
- バスやモノレール駅が近くにあるか
上記の3点が生活拠点の近くにあると利便性は良くなると思います。ですが、基本的に車が運転できるうちは、移動手段の確保として車両の購入(レンタカー含め)もご検討ください。

具体的に言うと「新都心・おもろまち地区」や「小禄・鏡原町地区」。「国場・古波蔵地区」は利便性を考える上ではお勧めの地域です。
文化のギャップにご注意を
先ほども、お話ししましたが沖縄とのギャップについては、「沖縄は日本語の通じる外国?」と言われるくらい、住んでみてわかる「文化のちがい」があります。
そのギャップにイライラしてしまう、生活が不満ばかりでせっかくの沖縄ライフが台無しにならないように解説していきたいと思います。
ぜひ、本書、伊波貢著、「沖縄ルール」を読んでみて、沖縄県人の行動原理を理解した上で、快適に楽しい沖縄ライフを満喫して欲しいと思います。沖縄県の価値観として、下記の三点があげられると思います。
- 沖縄のお風呂は「シャワー浴」であることを理解する
- うちなータイムについて時間軸が違うことを受け入れる
- 食生活のちがいについて知的好奇心を以て食べることができる
「郷に入りては郷に入っては郷に従え」という言葉は、私はあまり好きではありません。沖縄の文化として「いちゃりば、ちょーでぇー(出会ったら、兄弟)」という感覚で接して下さい。
《PR:アフィリエイト広告を利用しています》
沖縄のお風呂は「シャワー浴」
沖縄の習慣として、基本「お風呂はシャワー浴」で「湯船につかる習慣が無い」ことがほとんどです。年間と通して気温が高いので、さっとシャワーで汗を流したいと済ませてしまうかたがほとんどです。実際に、私も、湯船につかるのは年に1回あるか?ないか?程度の頻度です。

ここの施設に申し込みをするときに「お風呂に入れます」と言っていたのに風呂が無いじゃないか!

え⁈…お風呂(シャワー)はありますよ汗
以前、那覇市内の施設に県外から移住し入居された方がいましたが「お風呂に入れると聞いていたのに話がちがう」と、トラブルになったことがありました。
よくよく話を聞いてみると、「お風呂に入れると聞いていたのにシャワー浴で済ませるのが我慢できない。浴室に浴槽を設置して欲しい」と、利用者からの要望。
結局、他に浴槽を利用される方がいないため、他の施設に移って行かれました。文化の違いがトラブルに発展してしまった事例でした。
うちなータイムについて
沖縄の時間の感覚がルーズなことを表す「うちなータイム」について。沖縄人(うちなーんちゅ)によっても個人差はありますが、プライベートでは時間にルーズな人が多いこともまた事実。

「20時集合」の待ち合わせに20時に自宅からでるという話はうちなータイムあるあるです。
電車のように、時間通りに運航する交通機関が沖縄には無かったことが時間のルーズさを生んだ一因ではと個人的には思うのですが、時間に対してゆったりとしたアプローチを持ち、厳密な時間に縛られずにリラックスして生活を楽しむことを沖縄の人は重視しています。
食文化の違いについて
沖縄の食文化は、独自の歴史と風土に根ざした豊かなものです。調理法から食材まで県外には無いものばかり。そんな中で、いくつか気をつけるポイントをご紹介しますね。
- 食材の違い: 沖縄では、豚肉やゴーヤ、もずくなどがよく使われます。本土とは異なる食材が多く使われるので、最初は驚くかもしれませんが、ぜひ挑戦してみてください。
- 調理法の違い: 沖縄料理は、長時間煮込む料理が多いです。例えば、豚足の煮込みやラフテー(豚の角煮)などです。また、油を多く使う料理も多いので、健康面でも注意が必要です。
- 伝統料理: ソーキそばやちゃんぷるー、海ぶどうなど、沖縄ならではの伝統料理があります。これらの料理は、観光客に人気があるだけでなく、地元の人々にとっても大切なものです。
- 食事のマナー: 沖縄では、家庭料理や郷土料理を大切にする文化があります。食事の際には、感謝の気持ちを持っていただくことが大切です。
- 食のイベント: 沖縄には多くの食のイベントがあります。例えば、那覇で開催される「沖縄料理フェスティバル」や、地元の市場での食材フェアなどです。これらのイベントに参加することで、より深く沖縄の食文化を楽しむことができます。
沖縄の食文化を楽しむためには、オープンな心で新しい味や経験を受け入れることが大切です。ぜひ、沖縄の魅力的な食文化を堪能してくださいね!
引用元:Microsoft Copilot
《PR:アフィリエイト広告を利用しています》

終活を含めた人生設計について
老後に沖縄へ移住するうえで、考えるべきポイントがもう一つあります。「終活」を含めた人生設計についてです。老年期において住み慣れた土地から離れることは「アイデンティティ」の見直しも含めて、いろんな変化を向き合わなければなりません。ですが、見方を変えるとするなら、移住を機にご自身の「ライフステージ」と向き合う良い機会だと思います。

「ケアマネージャー」としての実体験や「終活カウンセラー」の観点から考えてみたいと思います。

高齢者が使える制度や保険はあるのかしら?県外から移り住んでいるワシでも施設にはいれるかしら?

病院や介護が必要になったら子供たちの所に移り住んだほうが良いのかしら?
《PR:アフィリエイト広告を利用しています》
高齢者が利用できる行政サービスとは?
病気による入院や加齢を機に生活に支障が出てきます。そんな時に活用できる社会資源として、那覇市では市内18か所に地域包括支援センターが設置されており、身近な総合相談機関として高齢者が安心して暮らせるように支援を行っています。
また、歳をとって自宅での生活が難しくなったとしても、介護保険施設や高齢者施設「有料老人ホーム」は那覇市内に86施設(2025年1月時点)もあり、幅広い選択肢があります。
地域のコミュニティとのつながり
高齢者の方を中心としたコミュニティーへのつながりとしては「地域包括支援センター」が窓口となります。特に、お一人暮らしで「周りに相談できる相手がいない」、「何か自分に役に立てることはないか?」など、地域のコミュニケーションと繋がりたいと思う方は、ご相談ください。

介護認定を持っていない私も相談に行っても良いのかい?

介護認定を受けていない方も大丈夫です。お気軽に地域の地域包括支援センターへお越しください
那覇市では、認知症への理解を促し、認知症の方やその家族、また地域の方の居場所づくりの場、また支援者や専門職種が連携する場として、認知症カフェを開催しています。認知症カフェでは、くつろいだり、認知症の講話を聴いたり、認知症予防の脳トレや運動などをしています。各カフェで、施設や店舗と連携しながら、オリジナルなプログラムを展開しています。どうぞ、お立寄り、お楽しみください。
(引用:「認知症カフェ」開催について)より
家族との距離について
そして、一番大事なことが、高齢になり医療や介護のサービスを受けるようになると、身元引受人(キーパーソンとも言います)の存在が必要になります。

子供たちが近くに住んでいれば問題はないのですが、県外に住んでいるとなると緊急で駆けつけることが難しくなりますよね。そのことで利用者さんにとって不利益になることもあります。
入院時や介護施設の入居時に身元引受人が居ないことで入院や入居を断られた事例も過去にありました。最近では、行政の指導で環境は改善されてきていますが、今でも身元引受人(身寄りが居ない)がいない利用者は入居施設からの受け例を嫌がられる傾向があります(2025年5月現在)。
【関連記事:「老後ひとり難民」を読んでわかる独居高齢者が直面する3つの課題】

ケアマネージャーが身元引受人になってくれるんじゃろ?

ケアマネージャーは契約上「身元引受人」にはなれません。成年後見制度や民間の身元引受人制度を利用されるかたもいますが、時間がかかったり費用が高かったり課題点もあります。
結論:「医療や介護が必要になった」、「近い将来、施設に入る予定だ」と考えられる「まだ」お元気なうちに「子供たちのいる地域へ引っ越す」や「民間の身元引受人と契約をする」など、人生の最終段階における「終活」を考えてみるのも良いと思います。
さいごに
ここまで、沖縄へ移住する上で気を付ける3つのポイントを中心に記事を書いてきました。今回は、沖縄県でお勧めする移住先の自治体として「那覇市」を取り上げました。実際に那覇市に移り住む上での課題点なども、地元住民の視点から紹介してきました。
また、移住を機に老年期にかけてのライフステージの変化として、アイデンティティ(価値観)の変化や価値観の変化に対する受け入れ方なども提案させていただきました。そのうえで、老年期のライフステージの変化を通して起こるリスク要因についても簡単ですが解説しています。
解説内容に関しては、至らないとことも多々ありますが、より良い老後生活をエンジョイする上でも、しっかりとプランを立てて移住ができると良いと思います。最後までお読みいただきありがとうございました。次の記事でもよろしくお願いします。
《PR:アフィリエイト広告を利用しています》
【関連記事:介護を成功させるための家族の役割3つのポイント】
【関連記事:理想のケアマネージャーを選ぶ3つのポイント】
【関連記事:『尾石晴著、「40歳の壁」を越える人生戦略』を読んで考える~一生モノのキャリアを構成する3つのポイント~】

