
「夏の沖縄」と聞いて、皆さんはどんなイメージを浮かべますか?「青い空に白い雲」「照りつける太陽の日差し」に「年中常夏」など、うだるような暑さをイメージされるかたも多いと思います。
2025年の夏は、日本全国で猛暑日が続き異様な気温上昇で生活にも支障が出ています。その中で「え?沖縄のほうが気温が低いの?」なんて日もありました。
そこで、沖縄のお天気について紹介します。なぜ沖縄のほうが涼しい日があるの?沖縄の天気と本州の天気に違いがあるの?など、島国沖縄だからこそ気候風土の違いも解説していきます。
この記事は、気象キャスターの仲宗根朋美さんが書かれた、『なるほど納得!沖縄のお天気』をテキストに夏の沖縄のお天気について紹介する構成となっています。
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旅行や日帰り、お仕事などで沖縄に来る機会も多い夏の沖縄。ぜひ、沖縄のお天気の不思議を知って欲しいと思います。

パパ!沖縄に住んでいると、沖縄の天気があたり前だと思っていたけど県外と比べると違いがあるんだって知ってびっくりしたよ。
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気象キャスター「仲宗根朋美」さんのプロフィールについて

『なるほど納得!沖縄のお天気』の著書でもある、仲宗根朋美さんのプロフィールについてご紹介します。沖縄県浦添市出身、沖縄で12年間、気象キャスターとして天気予報を伝えてきました。
仲宗根朋美さんは、「身近で共感できる天気予報」をモットーに、天気予報を見ない人でも目を止め、聞き入ってしまうような、「飽きさせない、楽しい天気予報」を目指して活動してきたと述べています。
2025年6月27日に番組を卒業されています。今回、「なるほど納得!沖縄のお天気」を出版するなど、活動をマルチに広げていくことが期待されています。

パパ!夕方のニュース番組のお天気お姉さんとして見たことがあるよ。お天気だけじゃなく、天気にまつわる色々なモノを取り上げて面白く紹介していたよね♪
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はじめに:沖縄の気候風土を知ろう
沖縄のお天気を紹介する前に、「天気」と「気候」の違いについて解説していきます。「え?天気と気候の違いってナニ?」と思うかたに、著書「なるほど納得!沖縄のお天気」から引用します。
天気と気候の違いはざっくりいうと期間の長さです。ふだんの天気予報では、スケールの小さい「天気」を中心に解説しています。
でも、沖縄の天気を深く知るには、より大きな規模感の「気候」を知ることがとても大事になってきます。
引用:「なるほど納得!沖縄のお天気」~10ページ~
著者の仲宗根さんは、天気と気候の違いについては「気象予報士でもすぐに答えられる人は少ない」と書いています。そこで、気象庁の定義を確認してみますね。
※気象庁の定義
天気とは…数日間程度の大気の状態
気候とは…ある程度長い期間における大気の状態
引用:「なるほど納得!沖縄のお天気」~10ページ~

テレビで、天気予報を観ていると1週間くらいの大気の状態を紹介しているもんね。大気の状態も変化するし、予報って難しいのかな~?

風向きや気温と言った色いろな条件で天気も変わってくるのかもしれないね。まずは、長い期間の大気の状態を表す沖縄の「気候」について見ていこうか。
沖縄の気候は「亜熱帯海洋性気候」
周囲を暖かい海で囲まれている沖縄の特徴として、1日の気温差が少ないことが挙げられます。本州では、1日の気温差が10℃以上も上下することがありますが、沖縄の1日の気温差は、5℃~8℃くらいだと言われています。
平均気温は高い沖縄ですが、最高気温が40℃を超える「猛暑日」や、ドカ雪が積もるような「極端な寒さ」になることもありません。その原因も「亜熱帯海洋性気候」に属しているからだと言えます。
沖縄の気候と天気の話から、夏の気温まで解説してきました。次に沖縄の夏のお天気を紹介していきます。沖縄特有の季節風が吹くと長い夏が始まります。

朝晩と、昼間の気温差が10℃も違うなんて…体への負担が重たそう。40℃の気温なんて想像もつかないや…

「亜熱帯海洋性気候」に属する沖縄だけれど、「亜熱帯」は熱帯地方に隣接する地域のことを言うんだ。日本では沖縄だけが「亜熱帯」地域なんだ。また、沖縄を流れる海(黒潮)のおかげで、年間を通して温暖で過ごしやすい環境でいられるんだ。
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「カーチーベー」が吹くと沖縄に長い夏がやってくる

沖縄では、6月下旬になると梅雨前線が北上し梅雨明け宣言が聞えてきます。6月21日、22日は二十四節気の夏至と言われ、一年のうちで昼の長さが最も長くなる時期として知られています。
沖縄では、強い日差しとともに湿った南風がやや強く吹いてきます。この沖縄特有の季節風のことを夏至南風(げしなんぷう)、沖縄の方言で「カーチーベー」と言います。

梅雨の時期、6月中旬までは湿気があっても、北風からくる涼しさを沖縄でも感じます。ですが、梅雨明けと同時に風が南から湿気を帯びた生ぬるい風へと変わります。夏が来たな~と感じる瞬間です。
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南国沖縄が避暑地になる日
2025年は全国的に猛暑日を記録しており、北海道でも7月25日に遠軽(えんがる)で、37.2℃を記録するなど、全国的にも最高気温が各地で更新されています。
沖縄も、朝から真夏の日差しが照り付けており、夕方になっても明るく、気温は30℃を超えたままの暑さが続きます。沖縄では、1年のうちの約4カ月もの間、30℃を超える日が続きます。加えて、夜の気温もなかなか下がらず、最低気温が25℃を超える熱帯夜が6月~9月頃まで続きます。

本州では、1日の気温差が朝番と昼間では10℃も違うって話をしたけれど、沖縄は昼間も夜も暑いっていうのが特徴よね!夏バテしないように気をつけなきゃ(汗)
※POINT:沖縄と東京の暑さを比較してみました。
東京と沖縄の暑さを比較するため、年間日数から比較してみます。
- 最高気温30℃以上(真夏日)の年間日数 ①
- 最高気温35℃以上(猛暑日)の年間日数 ②
2つの年間日数を挙げてみました。
①:最高気温30℃以上(真夏日)を超える年間日数で最高記録として、那覇市で2016年に137日を記録しています。対して、東京では、2023年に90日を記録しています。
②:最高気温35℃以上(猛暑日)を超える年間日数で最高記録として、那覇市で2024年に8日を記録しています。対して、東京では、2023年に22日を記録しています。


「真夏日」が続く日数は、那覇のほうが長く東京の約1.5倍の長さと言えます。

でも、「猛暑日」は那覇より東京のほうが圧倒的に多いわね。沖縄のほうが夏場は避暑地になってもおかしくないね!
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沖縄県民は慣れっこの「カタブイ」について
さっきまで、青空が広がっていたと思ったら…突然、真っ黒な雲が空を覆います。そして、バケツをひっくり返したような激しい雨が降る…なんて光景は当たり前に見られます。
最近では、「ゲリラ豪雨」とテレビでも報道されますが、沖縄では「カタブイ」と言われます。ウチナーンチュは肌感覚で「カタブイが来るな」と分かり、その雨が激しくとも長くは続かないことを知っています。
関東のゲリラ豪雨の画像とか見ると、「なんだ。ただのカタブイか。」って思っちゃう沖縄県民。
— めぐりん。 (@meglimb) July 2, 2014

パパが若い頃は「カタブイ」のことを、「スコール」って呼んでいたよ。いつのまにか「ゲリラ豪雨」って言われることが多くなったなぁ…。

沖縄の人は傘を持たないって言われるけれど、夏の雨はすぐに止むことを知っているから持たないんでしょうね。

次に沖縄の夏の風物詩「台風」について解説していきます。長い沖縄の夏、台風の雨風で暑さが和らぎ一息つくことが出来ます。一方で、被害も侮れないのが台風の怖さです。
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台風が来ると「チムわさわさ~する」沖縄県民

毎年、台風が沖縄に向かうと判った瞬間、「スケジュール調整が大変!」と悩ませる夏の風物詩。台風が近づいてくる前から、イベントだけでなく飛行機や船の便にも影響が出るため、進路や台風の強さによっては1週間近く影響が長引くこともあります。
台風が直撃するとわかると「チムわさわさ~(ドキドキわくわく)」するのも正直な気持ち。停電や被害が出ないように願いながら家で過ごすのも想い出の一つになります。
ジャングリアをみて、全沖縄県民が思った
— 松根 一義@沖縄のホテル運営代行屋さん (@matzne_kazyoshi) July 25, 2025
「この恐竜、台風のときどうすんの?」 pic.twitter.com/y4vqTl0oVv
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沖縄に接近する台風は年間平均8個
「なるほど納得!沖縄のお天気」によると、1年間に日本周辺の海域で発生する台風は約25個と紹介されています。沖縄には平均7個から8個の台風が、多い年には1年に10個以上の台風が接近することもあるそうです。

台風シーズンは、7月から10月の4カ月と言われています。早い年には5月に接近したり、11月に台風襲来なんて年もあるので油断禁物です。

台風が近づくと学校が休みになるかな?と思って、朝起きてテレビを観てガッツポーズなんてこともあります。また、携帯電話に暴風警報の合図が鳴り響いて怖い思いをするなんて思い出もあったね!
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台風の強さと大きさについて
台風慣れをしている沖縄県民にとって、接近する台風の情報を収集することは、防災意識の面から重要な点だと言えます。
『なるほど納得!沖縄のお天気』では、hPa(ヘクトパスカル)と呼ばれる「中心気圧」は台風対策の中で重要な情報の一つとしています。

ただし、「台風の強さ」を表すのは、中心気圧では無く「風の強さ」だと、仲宗根さんは解説します。台風は主に3つのランク分けで強さを表します。
【台風の強さ:風の強さを3つにランク分けして決めています】
階級名 | 最大風速(10分間平均) | ノット換算 |
---|---|---|
強い | 33 m/s 以上 ~ 44 m/s 未満 | 64ノット ~ 85ノット未満 |
非常に強い | 44 m/s 以上 ~ 54 m/s 未満 | 85ノット ~ 105ノット未満 |
猛烈な | 54 m/s 以上 | 105ノット以上 |

台風の大きさは、「風速15m以上の強風域の半径」で階級分けされているんだね
【台風の大きさ:風速15m/s以上(強風域)の半径】
階級名 | 風速15m/s以上の半径 |
---|---|
大型(大きい) | 500km 以上 ~ 800km 未満 |
超大型(非常に大きい) | 800km 以上 |

『「非常に強い」、「超大型」の台風〇号は~』などと、台風の強さと大きさを使い分けて表現することで台風の威力がイメージできるように表現されています。
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台風はどこで生まれるの?
『なるほど納得!沖縄のお天気』によると、台風には発生する条件があると解説されています。以下の3つの条件が発生条件になります。
- 海水温が26℃~27℃以上
- 北緯・南緯5度以上のの海域
- 上層と下層の風向き強さの差が小さい
台風は暖かい水蒸気をエネルギー源にして、発達していきます。なので、基本的に海域が発生場所になります。暖かい水蒸気に加えて地球の自転(コリオリ)の力を借りて、渦ができて初めて台風となります。

赤道付近は、台風の渦を作る自転の力(コリオリ)が弱いので、海水温度がいくら高くても台風は発生しないそうです。また、風向きや風の強さににばらつきがあったりすると台風がうまく発達しないそうです。

大陸に向かうと台風が消えちゃうことが、前から不思議だったんだけれど、エネルギー源の水蒸気が大陸には少ないからなんだね!
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台風の目の不思議
台風の目に入ると、これまで吹いていた暴風が嘘のように晴れて静かになることがあります。「え?台風が過ぎ去ったの?」と勘違いしてしまうほどですが、しばらくすると暴風が戻ってきます。
台風の目は自転の影響で渦ができ、遠心力が働くことで台風の目ができるとされています。台風が遠くにある時は、断続的に雨が降ったり止んだりを繰り返します。
台風の中心に近づくにつれて、突然の嵐に見舞われることがあります。発達した高い雲(積乱雲)が集まったエリアで、碧雲(へきうん)または、アイウォールと言います。

台風の威力が強いほど、気象衛星から「台風の目」がはっきり見えるって言うよね!
これも沖縄県民あるあるだと思うんだけど、台風の見た目でも割と勢力が推測できて10号はピーク過ぎてヨレヨレした見た目
— せっちゃん@インスタ60万フォロワーのシングルマザーin沖縄 (@100yenshoplove_) August 29, 2024
もうそこそこ衰え中(それでも強い部類だけど)
ホントに激ヤバな台風は右みたいな目がキリッとして雲もまとまってる美女ルックス pic.twitter.com/uW6AqsEBrG
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台風がもたらす恩恵とは?
台風は甚大な被害や災害をもたらす一方で、台風がもたらす恩恵もあります。一番は「生活用水として重要なダムに水が溜まらず枯渇してしまうこと」が挙げられます。
二つ目が「海水温が高くなりすぎて、サンゴが白化現象を起こしてしまう」ことが挙げられます。海水温度が27℃を超えるとサンゴが真っ白になり死んでしまう現象を「白化現象」と言います。

私の祖父は、台風が来ると「台風が海(塩)を洗ってくれる」と話していました。海人らしい祖父の言葉だなと台風が来るたび、祖父の言葉を思い出します。

暴風によって、海水がかき混ぜられて海水温が下がるんだね。台風にも、恵みの雨を降らせたりサンゴを護ったりと大切な役割があるんだね。
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さいごに(まとめとして)

仲宗根朋美さんの『なるほど納得!沖縄のお天気』をテキストにして、沖縄の夏のお天気を紹介してきました。本書では、夏以外にも四季おりおりのお天気を楽しく紹介されており、学びにもエンターテインメントとしても楽しめる内容になっています。
今、世界で温暖化が進むことで日本全体が亜熱帯化しています。「ゲリラ豪雨」や「台風の被害」など、本州でも被害がテレビから報じられます。
本書を参考に、夏の天気や台風について知ることも、災害対策の一環として有益な学びになると思います。また、夏は沖縄にとって旅行シーズンです。来沖の際には、本書を手に取って一読されることをお勧めします。

本サイトでは「おきんわ関係」についても記事を書いています。よろしければ、他の記事も併せてお読みください。最後までお読みいただきありがとうございました。
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