「ICT機器って興味があるけれど、実際に使ってみて業務って効率化できるの?」という疑問や「どのようなICT機器を使えば効率化できるのか?」と、お悩みの方はいませんか?個人であったり、事業所の管理者であったり、日々多忙な業務を少しでも効率よく仕事がしたいと誰もが考えると思います。
そのような方のために、「ケアマネジャーの業務効率化とICT化」について、自身の体験を元に話していきたいと思います。実際に弊社でICT機器の導入にあたって、どのような取り組みを行ったのか?又、ICT機器を導入するにあたってのおすすめのツールなども紹介します。

自己紹介が遅れました。独立型の居宅介護支援事業所を運営しています。2020年4月に法人を設立し7月に事業所を立ちあげました。現在、私を含め職員5名で勤務をしています。当事業所では立ち上げ当初からICT機器導入に取り組みました。
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この記事はどんな人に読んで欲しいか
- ICT機器に興味はあるが実際に導入した際のイメージがつかない
- ICT機器を導入することでどんなメリットやデメリットがあるの?
- 導入したことによる反省点や失敗談について
上記の点を中心にお話ししていければと思います。ちなみに、当事業所は沖縄県で運営をしており、介護業界における地域の雰囲気としてはICT化に対しては保守的だと感じます。その原因としては「法人全体が大きくてICT化に舵をきれない」という障壁があると思われます。
一方で、新規事業で居宅介護支援事業所(ケアマネージャーが働く事務所)を立ち上げたところですと、出社と在宅ワークが自由にできる「ハイブリッドワーク」も取り入れているところも増えているようです。
私のICTの基礎知識として
そもそも「ICT機器のってナニ?」って話にもなりますが、ICTとは、Information and Communication Technology(情報通信技術)機器の頭文字をとって「ICT」と表記しています。これは、情報やデータの処理、通信、共有を支援するためのさまざまな電子機器やシステムを包含します。
具体的には、以下のようなものが含まれます。
- ①:パソコンやスマートフォン
- ②:タブレット端末
- ③:サーバーやネットワーク機器
- ④:プリンターやスキャナー
- ⑤:データストレージ装置
- ⑥:通信システム(電話、インターネットルーター、Wi-Fi装置)
弊社で利用しているのは、タブレット端末は使用頻度は少ないのですが、ほとんど使用しています。特に③の「サーバーやネットワーク機器」はセキュリティ対策の観点からも予算をかけて設置しました。

実は、昭和のアナログ人間な私です。前の職場では、「PDFってナニ?食えるの?」程度のICT機器への知識しかなく(今もさほどありませんが)、パソコンからメールを送信するという経験もほとんど経験がありませんでした。今でもGoogleドライブなどは一部の機能しか使いこなせません(汗)
そんな私が、コロナ禍まではありましたが、独立し事業所を立ち上げるうえでICT機器とケアマネ業務は相性が良いと確信していました。ICT機器に興味はあるが実際に導入した際のイメージがつかない状況から事業所立ち上げ、ICT機器の導入が始まりました。
尚、言い訳ではありませんが、今でもITへの知識も乏しく実体験での知識しか無い状態で記事を書いています。下記に出てきます、ICT機器の詳しい説明は専門方が書かれた記事を参照して頂けると助かります(あくまで体験記としてお読みください)。

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実際に導入してみてわかったICT機器おすすめ5つ
事業所を立ち上げるにあたって基本的なツールであるパソコンに関してはデスクトップパソコンを導入しましたがすぐに失敗したと感じました。
以前、働いていた職場のイメージから「ケアマネは事務所に出勤してパソコン入力をしている」と言う認識からデスクトップパソコンの導入でした。事務所から持ち出せないうえに設置場所に場所も取るため完全に失敗したと思います。
【関連記事:ケアマネとして独立したいと考えるあなたへ3つのアドバイス】
その①:ノートパソコン
やはり一番のお勧めは、持ち運びが可能で在宅ワークでも使用できる「ノート型パソコン」に切り替えました(事務所ではデスクトップパソコン、在宅ワークや外ではノート型パソコンと併用しています)。
元々、自宅にはWi-Fiもありましたが、屋外での入力用にポケットWi-Fiもレンタルで導入しました。レンタル料金は月額で見ても割安なのでお得です。
事業所の立ち上げに際して介護ソフトは「カイポケ」と契約を結びました。

在宅ワークをするうえでも、介護ソフト「カイポケ」との相性は良いと思います。ネット環境があればどこからでもアクセスが可能であること。必要な書類がPDF化できることが大いに役立っています。
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その②:スマートフォン(android)
次に、ICT機器の導入で効率化できたツールが「スマートフォン(android)」です。連絡手段としての電話の機能は基本ですが他にも様々なメリットがあります。
※スマートフォン(android)導入によるメリットについて
- コミュニケーションツールとしてlineワークス
- 介護ソフト「カイポケ」をアプリとして活用
- ショートメール機能
- Googleドライブの活用で画像管理
- FAX送信が可能
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lineワークスに関しては、職員とのコミュニケーションツールとして導入しました。「掲示板」で職員全体の情報共有や、年休を取得する際に申請できるようにテンプレート作成しました。他にも、「スケジュール管理」機能を活用し、職員の一日の動きを把握できるなど便利です。
【関連記事:トーク – LINE WORKS】

lineワークスはセキュリティ対策として導入した経緯もあります。今後は、介護サービス事業所や利用者家族との情報共有にも利用が出来たらと考えています。
介護ソフト「カイポケ」をアプリをインストールすることで、スマートフォン(android)から利用者情報を確認できるのはありがたいです。前の職場では、利用者の生年月日を確認するために事務所に電話連絡して事務員にファイルを開いて確認してもらったことが遠い昔の思い出です。
ショートメール機能は説明不要ですね。今は、ショートメールにも既読機能がついているのでとても助かります。
Googleドライブに関しては、必要な情報(文書、写真)など、らゆる種類のファイルを保存しています。デバイスとしてはノートパソコンと同期して活用しています。
FAXの送信については「e-FAX」のアプリをインストールして活用しています。介護ソフト「カイポケ」のアプリから、提供票をPDFでダウンロードして「e-FAX」で送信するなど活用しています。
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その③:サーバーやネットワーク機器
ICT機器の心臓部でもあるサーバー設置に関してセキュリティ対策と併せて予算を掛けました。職員が各ノート型パソコンから共有ファイルで情報を取り出せるように環境を作ることで、自宅に居ながら事務所に届いたFAXを確認したり、利用者ファイル、カイポケからのダウンロードしたデータが見られる事は大きなアドバンテージだと思います。
その④:e-Fax&スキャナー
又、プリントアウトやFAX、コピーに必要な複合機ですが、立ち上げ時にはリース物件で導入しました。書類の印刷にFAX、PDF化へのスキャン機能等、ハイスペックで重宝していましたが、e-FAX(書類をPDF化しメールでFAX出来る機能)とスキャナーを購入すれば、複合機は必要性は低く感じます。
職員にも希望をすれば、プリンターは支給していますが、家電量販店で購入した方が複合機のリース物件に比べて割安だと反省しました(リース物件終了と同時に複合機の再リースは検討する予定です)。
尚、FAXで受け取る書類に関してはPDF化しデータで管理していますのでタイトルをつけることで過去のFAXをデータ検索することができます。
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その⑤:通信システム(電話、インターネットルーター、Wi-Fi装置)
通信システムに関しては、インフラと同じ役割でないと困る存在です。Wi-Fiを始めとしたネット環境整備のため、弊社では「手当一万円」を支給して自宅にもWi-Fi設置をお願いしています。ポケットWi-Fiも希望すれば、職員へ貸し出しも行っています。
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ICT機器を導入することでどんなメリットやデメリットがあるの?
ここまで、ICT機器を導入するうえで、おすすめツールを紹介しました。私個人の意見としては「ICT機器を導入したことでメリットしかない」という想いですが、メリット・デメリット、導入したことで失敗したことや反省点を挙げてみたいと思います。
ICT機器を導入するメリットについて
メリットとしては「FAXを確認する為に休日に職場へ出勤する」や「事業所から提供票を急ぎFAXで送って欲しいと言われたので早朝に事務所に出社する」と言うような状況から解放されたことで大きく業務の効率化が図れました。
ノート型パソコンからPDFファイルで事業所宛に届いたFAXが閲覧が可能であること。e-FAXの活用でノート型パソコンからFAXが送れるなど、移動のストレスと時間のロス両方が解決できることだと思います。

e-FAXに関しては在宅ワークをするうえで欠かせないアイテムです。業務の効率化に貢献してもらています。
又、PDFで管理することで、様々な(数多くの)書類をファイリングする事からも解放されたことは大きな改善点です。元々、手先にしびれがあり、ファイリングの度に指先に走る疼痛と戦っていましたが、ファイリングから解放されたと同時にしびれも軽減されました(しびれの原因はストレスだと言われました)。
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ICT機器を導入するデメリットについて
デメリットとしては「職員全員がICT機器を使いこなせるわけではない」と言うことでしょうか。中にはICT機器に対してアレルギー反応を示す職員もいます。
そのような職員には無理をしてICT機器を使いこなすのではなくメリットを伝えることで根気強く考え方が変わる様に指導しています。

新しいICT機器を導入すると機器やアプリを使いこなすまでのストレスも感じました。ICT機器を導入したからと言って現場に丸投げはせず、まずは、私が使い慣れてから職員に広める様に対応しています。
その他、反省点及び失敗談について
以上、ICT機器を導入してみた体験記事を書いてきました。最後に反省点や失敗談を挙げるなら「人は新しいことや環境の変化にワクワクやドキドキよりも精神的な負担を感じる人のほうが多い」と言うことを理解していなかったことも反省点のひとつです。
過去に電子署名のシステムも導入しましたが、誰も一度も使わずに次年度の更新時期であっけなく解約。年間契約でしかも高額にも関わらず契約してしまったことは大きい失敗でした。
又、書類を紙ベースで印刷し、FAXを確認し、報告書や書類をファイリングして、FAXして、郵送で送って…という、今までのやり方を頑なに変えない職員もいます。当初は強引に「電子化は業務の効率化だ!」と言って、周りの職員に対して指導していました。ですが、近ごろでは、「それはそれで良し」としています。

職員それぞれが能力に併せて、自分が活用できる範囲で職場のICT機器を活用して、業務の効率化が図れればよいと思っています。
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さいごに
最近の私は、事務所にいるよりも自宅で仕事をしている方が仕事がはかどります。朝は在宅ワークから始め午前中の訪問先へ。お昼前後に事務所に顔を出し職員とのコミュニケーション。午後の訪問後は在宅ワークに切り替えて仕事をしています。今のところ、職員からのクレームも特にありません。
以上、「居宅介護支援事業所にICT機器を導入してみた」で記事を書いてみました。失敗談も含めて参考になれば幸いです。
【関連記事:仕事とプライベートのバランスを取るための3つの戦略について】
【関連記事:ケアマネとして独立したいと考えるあなたへ3つのアドバイス】
【関連記事:成果主義とは?ケアマネージャーとしての働きかたから考えてみた】
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