
朝、目が醒めると、体が重く頭も鈍く頭痛がする。憂鬱な思いの中で、今日こそ「会社行きたくない…。上司からのパワハラが苦しい、つらい」と、悩むことはありませんか?「いっそのこと仕事を辞めてしまえばすべての悩みや苦しみから解放されるのでは」と想いながら「周りに迷惑をかける訳にはいかない」や「生活があるので仕事を辞める訳には…」と、自分に言い訳をしながら布団から抜け出す。そんな絶望的な生活なんてこりごりです。
近年、パワハラ問題は多くの職場で深刻化しています。2023年にはフジテレビでも報道局幹部によるパワハラ疑惑が浮上し、内部調査や処分が行われたことが大きな話題となりました。これは一企業の問題にとどまらず、組織の風土や管理体制に起因する構造的な課題であることを物語っています。
「パワハラ」という言葉が世間に認知されてだいぶ経ちますが、いまだにパワーハラスメント(以下、パワハラと表記)に対して改善されるどころか陰湿化しているような印象を受けます。

実際に私も過去の職場でパワハラを受けてきました。そんな実体験をもとにパワハラ上司の特徴とパワハラにどう対処したのか?を書いていきますね。
今回は、補助線として「佐藤優著、サバイバル組織術」をもとに、組織としての自身の在り方や、パワハラ上司への対処法など「組織で生き抜く処方箋」を提案します。また、今現在、パワーハラスメントで苦しんでいるアナタに読んで欲しい本三冊も紹介します。
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この記事を読んでわかること
- パワハラの現状と課題点がわかります
- パワーハラスメントが起こる構造がわかります。
- パワハラを受けた結果、私がどう対処したのか対処法がわかります
- いま、ハラスメントなどで苦しんでいるアナタに読んで欲しい本を紹介します
本記事で紹介する内容を読めば、パワハラで悩んでいる方でも、個人の体験を通してパワハラで苦しむ人への理解が深まります。暴力は、弱い立場に向かう傾向があります。自分の権力欲を振りかざそうとパワハラをしたくて犠牲者を探している人間も世の中にはごまんといます。少しでも、ハラスメントを受ける人の痛みを和らげることが出来ればと思い記事を書きました。よろしければ最後までお読みください。
※本文を始める前に結論として
この記事を読んでくださるかたが、今現在、パワーハラスメントで苦しんでいるなら
「自分を大切にしてください。仕事が辞められる環境ならやめる、相談窓口や人事異動ができるなら相談をする。自分を大切にすることはあなたの親御さんやお子さんも含めて家族を大切にすることだと言えます」
会社はアナタを守ってはくれません。結局、最後に自分の身を守れるのは自分か大切な家族しかいないからです。
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職場におけるパワハラ相談件数について
近年、職場におけるパワーハラスメント(以下、パワハラ)への関心が高まる中、2023年度に都道府県労働局に寄せられた「いじめ・嫌がらせ」と「パワーハラスメント」に関する相談の合計が12万2976件を数え、22年度に比べて2254件増加したことが、このほど厚生労働省の調べでわかりました。これは、労働環境の悪化だけでなく、ハラスメントへの社会的な意識の高まりを反映していると考えられます。
主な相談内容は、「上司からの暴言・叱責」「業務上の不当な扱い」「無視・排除」など多岐にわたり、精神的な苦痛を訴えるケースが多数を占めています。特に、長時間労働や評価制度の不透明さが絡むケースでは、被害者が声を上げにくく、深刻化する傾向が見られます。
国の取り組みとして
2020年6月1日に施行された「労働施策総合推進法(通称:パワハラ防止法)」ですが、この時点で義務化の対象だったのは大企業のみで、中小企業は努力義務でした。厚労省は企業に対し、パワハラ防止措置の義務化を促進しており、2022年4月からは中小企業にも対応が義務付けられました(2022年3月までは努力義務だった)。しかし、実際の現場では、相談窓口の形骸化や報復への懸念から、相談できずに被害者が我慢を強いられるケースも少なくありません。
働く人が安心して声を上げられる職場環境づくりには、制度整備だけでなく、上司や同僚の意識改革も不可欠です。私たち一人ひとりがパワハラの兆候に気づき、見過ごさない姿勢を持つことが、健全な職場づくりの第一歩となるでしょう。
パワハラは「個人の問題」ではなく「組織全体の課題」
先日、テレビでおおいに報道されました「フジテレビのパワハラ問題」も大きな話題となりました。職場でのパワハラは被害者だけの問題ではなく、企業全体の風土や管理体制に深く関わる組織的な課題です。一連の報道を見る限りでも、上司の言動が見過ごされる環境や、相談しにくい職場文化が被害の温床となっています。
この状況を放置すれば、職場の士気や生産性の低下、離職率の上昇といった重大なリスクを招きかねません。企業には、明確な対策と相談体制の整備、そして社員一人ひとりの意識改革が求められています。そういった意味でも「フジテレビのパワハラ問題」を我がこととして考える機会にもなりました。
パワハラの放置は従業員の離職や企業イメージの悪化につながる
パワハラ問題を放置すると、職場の雰囲気が悪化し、従業員の心身に大きなストレスを与えます。その結果、やる気の低下やモチベーションの喪失を招き、生産性の低下に直結します。また、問題が表面化した際には企業の信用を損ない、イメージダウンや採用活動への悪影響も避けられません。
「フジテレビのパワハラ問題」でも、スポンサー企業が一斉に降りたためにCMが公益社団法人ACジャパンのみになるなどの状況も産まれました。また、実際に被害を受けた社員が離職すれば、優秀な人材の流出という損失にもつながります。さらに、重大な場合には訴訟や行政指導といった法的リスクも発生します。こうした事態を防ぐには、パワハラの早期発見と迅速な対策が不可欠です。日頃から社員が安心して相談できる体制づくりと、管理職の意識改革が企業の健全な成長に直結します。
ハラスメントの課題について
一方、国や企業も、組織の改善に取り組んでいるがハラスメントへの課題もあるのが現状です。「どこからがハラスメントで、どこまでが指導なのか?」というハラスメントへの認識の問題や、ハラスメントを受けた後のケアの方法など、具体的なマニュアルや方針はあれども現場に落とし込めていないことが課題です。
保健指導リソースガイドでは、最新の統計をもとに、令和5年度「職場のハラスメントに関する実態調査」を行ったうえで、次のように課題点を挙げています。
ハラスメント防止の課題
ハラスメント防止には多くの課題が残っている。特に「ハラスメントかどうかの判断が難しい」との回答は6割近くあり、管理職や一般社員の意識不足も2割以上だった。また、ハラスメントを受けた従業員の精神的なケアも重要となるが、「どのように対応をしてよいか難しい」といった声も多く聞かれる。
従業員がパワハラ、セクハラを受けた後の行動として、「何もしなかった」がそれぞれ36.9%、51.7%と最も多く、自ら適切な対応をとることが難しい状況を示している。何もしなかった理由としては「何をしても解決にならないと思ったから」が最も多く、それぞれ65.6%、52.7%にも上っていた。
勤務先のハラスメント認識をみてみると、「認識していた」の割合はパワハラで37.1%、セクハラで23.9%と半数を下回っていた。ハラスメントを知った後の勤務先の対応は、パワハラとセクハラでは「特に何もしなかった」が最も高く、それぞれ53.2%と42.5%という結果だった。パワハラ/セクハラを受けていることを認識した後の勤務先の対応
出展:令和5年度 厚生労働省委託事業 職場のハラスメントに関する実態調査報告書(概要版)
P.25(2024.5)より職場で適切な対策が取られていないケースでは、いうまでもなく精神的な負荷がかかり、従業員のメンタルヘルス不調に陥る場合が多い。また周囲にいる従業員のメンタルヘルスや職場環境にも影響を及ぼすことがわかっている。
一方、ハラスメントの予防・解決の取り組みを進めた企業では、副次的効果として「職場のコミュニケーションが活性化する/風通しがよくなる(39.1%)」「会社への信頼感が高まる(34.7%)」といった結果が出ている。
引用記事:令和5年度「職場のハラスメントに関する実態調査」より 相談内容はパワハラが最多、パワハラ経験率が高いのは管理職 | ニュース | 保健指導リソースガイド
以上のことからも解るように、企業はハラスメントと向き合う姿勢を見せると同時に、実際に職場内で起こる対応に苦慮している現状が読み取れます。
パワハラ経験者のうち「管理職」の割合が高いという現実
保健指導リソースガイドでは、ハラスメントの格好の的となる人材が「管理職」だと解説されています。言ってみれば、責任の一端(もしくは全責任)を負うことになる管理者こそ、「パワハラ」の標的になってしまう現状は、私が実際にパワハラを受けた過去の職歴が「管理者」だったからだと実感しました。
パワハラ経験者のうち管理職の割合が高い
とはいえ、依然として「パワハラ」が他の項目を引き離し、最多となっている。一般サンプル調査を行った労働者等調査に目を転じてみると、過去3年間にパワハラを経験した労働者の割合は全体の19.3%に上り、最も高い割合だ。
特に「男性管理職(24.0%)」や「女性管理職(23.6%)」が高い割合を示していた。会社組織のなかで加害者になる可能性とともに、被害者にもなり得るのが、中間管理職等と推測される。パワハラを受けた経験(男女・雇用形態別)
出展:令和5年度 厚生労働省委託事業 職場のハラスメントに関する実態調査報告書
P.107(2024.5)より
引用記事:令和5年度「職場のハラスメントに関する実態調査」より 相談内容はパワハラが最多、パワハラ経験率が高いのは管理職 | ニュース | 保健指導リソースガイド

今回、この記事を書くことによってハラスメントの現状を調べる機会をもうけることが出来ました。パワハラの最多が「管理者」だったという事実は驚きの事実でした。それでは、私がパワーハラスメントに遭うきっかけについて解説していきます。ポイントは私が、「管理者」として勤務していたからです。
私が出会ってきたパワハラ上司3人について
私の職歴から紹介させてください。大学生の頃にアルバイトに夢中になり、仕事の魅力に目覚め大学を1年で中退しました。接客業が好きで、2か所目のアルバイト先で当時の上司から「店舗管理者になってみないか?」と、誘われたことで就職が決まりました。当時の上司がのちに1人目のパワハラ上司に変貌するとは思いもよりませんでした。19歳の頃の私から話は始まります。
パワハラ上司1人目:高圧的な言動で個人攻撃をする
当時、店舗管理者として「店長」だった私。毎日のお仕事内容としては、仕入れ販売を含めた商品管理。アルバイトさんのスケジュール管理とスタッフの教育。売り場構成の構築とイベントの展開など。その他、経理関係も含めた予算設定と実績の計上など経営部門など。店舗を運営する上で正社員は私だけなので、一通りの業務はこなしました。
当時、業態としても上り調子なジャンルでもあり、会社としても人材を育てる前に出店を考えるほどの市場でもありました。店舗の状況としては、アルバイト職員にも恵まれていました。立地条件はイマイチでしたが、そのハンディキャップを跳ね飛ばすほどの売上実績を順調に上げていきました。結果、就任前は下から数えたほうが早かった売上順位が全店舗の中でトップに。その頃から、上司(エリアマネージャ)からの「パワハラ」が始まりました。
当時の店舗の勤務体制について
当時の上司はエリアマネージャーに昇格しており、全店舗を統括しながら現場にも立つそんな上司でした。「店長なら、オープン・クローズ(8:00~1:00)があたり前」が口癖で、オープン前の8時には店舗に出勤、閉店(クローズ)12時を越えて深夜1時までお店に立つことを他の店長にも強要していました。
そんな、超人的な体力(休みも1日も取らないのがエリアマネージャーの自慢でした)なんてあるはずもない私は、労働時間を守り、朝晩(8:00~17:00)、中番(12:00~21:00)、遅番(16:00~1:00)、の三交代で現場に入っていました。私は、特に夜勤が苦手で、深夜勤務で帰ると眠りも浅くて疲れも取れません。日中に会議などが入るため、シフトは朝番ないし中番が主な勤務体制でしたが、その分、夜勤のスタッフの人数を厚くして、現場に負担をかけないように配慮していました。他の店長は、少ない人数(スタッフ)で現場を回し、特に深夜は人件費も高いので店長が主に遅番のシフトに入るなど体制を取っている店舗が多かったです。
私の場合、人件費の分配率から考えると他の店舗に比べて、経費が多くなることは承知の上でした。その分、売り場の店舗構成を夜勤帯のスタッフに任せることで売り上げも順調に伸びていきました。「経費はかさむけれど、売り上げは前年比を上回っているから問題ないだろう」と、当時の私は考えていました。そして、ある日の店長会議で事件は起こりました。
同僚たちがいる前で批判的な言動で個人攻撃をしてくる
「人件費率が高い」「利益率は店舗中2位じゃないか!」「お前は残業時間が少ない。他の店長は○○時間(今では(当時も)完全に違法な長時間労働)働いているぞ。それだけ残業していたらもっと人件費を抑えて、利益があったはずだ」など、各店舗の店長(同僚)を集めた会議の中で、私に集中して厳しい批判を繰り返してきました。その日の会議以来、店長会議の目的が、私をつるし上げる場になっていきました。
批判の中には、売り上げが低迷している店舗の店長より、実績を上げた私への指摘と批判が多く、会議の中でほとんどの時間が私への批判(口撃)で終わるときもありました。もちろん、その会議には社長(オーナー)も参加していました。
また、当時は上司や同僚(他の店長)も含めて全員が煙草を吸っていたのですが、私だけが吸っていませんでした。会議の途中で休憩をはさむとタバコを吸いに外に出るのですが、私だけが会議室に独りになります。後から聞くと休憩中(タバコタイム)に大切な要件が決まっていたなど私をのけ者にする態度も日増しにひどくなってきました。
最後は、社長(オーナー)の一言「お前が売上をトップに出来たことはまぐれだろう?」で退社を決意。現場を知らない社長(オーナー)でしたが、「勤務時間が少ない」と言われたのが悔しくて、オープン(10時)からクローズ(24時)まで店舗に立って仕事をしていたのですが、まったく評価をされませんでした。オープン・クローズのシフトを実践していた時の睡眠時間は平均4時間、疲れも取れず眠れないのでアルコールも増えました。「なんのために生きているのだろう」と、生きる意欲もなく働くばかりの毎日でした。今振り返ると「うつ病の前兆だったのでは」と思います。昇給もなし。今ではホントやめて良かったと思います。
パワハラを受けた原因について
上司の態度が急変してパワハラ上司になった原因を当時、よく考えました。考えられる要因として…
- 実績(売上)を上げたことによる嫉妬
- アルバイト職員からの信頼があった
- ビッグマウスな自分
上記、三点でしょうか。言い訳になりますが、当時は年齢も若く自身に至らないところがあったのも事実です。特にビッグマウスになっていた点は、反省する点だと思っています。私は、ワンマンタイプな上司とは逆で、アルバイト職員に任せることで信頼をつかむタイプだったと思います。売り場構成などもアルバイトスタッフにイメージを伝えて、リーダーを中心にすべてを任せていました。一番、時間がかかる業務を任せることで、朝から晩まで長く店舗で働いている必要は(少なくとも私にとって)ありませんでした。
私は、アルバイト職員の成長が嬉しかったのですが…、ワンマンで切り盛りする上司の店舗のスタッフは、『上司の顔色をうかがう印象』が強く、スタッフの入れ替わりも多かったことを覚えています。

若かった私は、『そこ』を指摘しました。そのことで陰では、「口先だけ(ビッグマウス)」と噂されていました。もちろん、同僚も守ってはくれません。社長の右腕である上司に嫌われては評価もなにもあったものではないですよね。
パワハラ上司二人目:精神的に徹底的に追い詰められる
前職を辞めて、貯蓄も少なからずあったので、アルバイトや派遣社員で食いつなぎながら色んな現場で様々な業種でお仕事ができました。やはり、「経営にたずさわってみたい」という気持ちがどうしても抑えられず、本格的に就職活動した結果、入社した企業も「店舗管理者候補」として採用されました。
前職と共通点もあり、仕事の覚えは比較的に速くアルバイトスタッフとも楽しく仕事ができました。その企業は、試用期間中、研修の一環で色んな店舗を回って実務をおぼえることが社風でした。ある時、配属された店舗で「二人目のパワハラ上司」に出会いました。
現実的に達成不可能な過度な要求をしてくる
配属された店舗の上司は、関西出身のかたで、トークで周りを明るく場を盛り上げるようなタイプで饒舌な印象をうけました。沖縄出身の奥様と地元(関西圏)で一緒になり、惚れたついでに沖縄へ移住してきたと面白おかしく話していました。「あぁ、ここの職場でも楽しく働けそうだなぁ」と、私が打ち解けてきたころに上司の態度が豹変しました。
あるとき、打ち合わせで「今月は売上実績○○円が目標で予算を立てている。お前が責任を持って、死んでも達成しろ」と、現実的に達成不可能な目標を提示してきました。その場では、否定もせずにやり過ごしていました。ですが、しばらくすると達成が不可能だとわかります。当時の上司はそのことも十分に承知だったと思いますが、新人で入ってきた私には実際の目標設定が正しかったのか知る由もありません。そして、目標達成が不可能だとわかり始めた頃から、人格を否定するような言動で上司は口撃してきました。

そもそも入社したてで、仕事もわからない私ですが、「つかえねぇな」などと、沖縄の人は使わないような、関西の言葉で叱責されるのは辛かった記憶があります
結局は、試用期間でもあり総務に連絡を入れて即退社しました。総務によると、そのパワハラ上司は履歴書と一緒に書いてあった職務経歴書を読んでいたそうです。前職で「実績(売上)を上げただけあって、能力があるやつだと思って期待していた」などと話していたそうです。
パワハラを受けたことによるストレスについて
試用期間でもあり、短いあいだではありましたが、パワハラを受けた影響でストレスによる反応が強く出ました。
- 睡眠時間が短くなり眠りが浅くなった
- アルコールを飲む量が増えた
- 感情の起伏が激しくなり笑ったと思ったら泣いているなど情緒が不安定になった
- おちつきがなくなった

仕事から帰って、大量のアルコールを飲んでも、二時間ほどで目が醒めて眠れないことが続きました。夜中から仕事を始めたり、家の片付けを始めたりしていました。当時は独り暮らしだったので私の変化に、家族が気付くことがなかったことも精神状態を悪化させていった要因でした
当時、友人を誘っては夜からのみに出歩くことも増えました。感情の起伏が激しい為、けんか別れをしてしまった友人も何名もいました。ようやく、私の様子がおかしいと友人を介して家族に連絡が行ったことで発覚。精神科のクリニックを受診し自宅療養を余儀なくされました。
パワハラ上司三人目:延々と愚痴を聞かされ、プライベートのことを聞いてくる
病気療養から3年、少しづつ回復した私は「店舗管理者」と言う仕事にうんざりしてしまいました。元々、祖父母に育てられた経験から介護職に興味をもち、無資格で介護施設の職員で働き始めました。施設の環境も良く、現場で働くことに生きがいを感じていました。
実際は、給料も安く(今で言うやりがい搾取)、深夜帯の勤務をしても10万の手取りさえも無い月もありました。なんとかそこから抜け出そうと、「介護支援専門員」の資格を取得したきっかけに退職し、ケアマネージャーとして働き始めました。そこで「三人目のパワハラ上司(女性)」に出会います。
仕事をさせてもらえず延々と愚痴を聞かされる
入社してすぐに「おかしいな」と感じました。施設で介護職をしていたこともあり、在宅で働くケアマネージャーと言う仕事が初めてで、この仕事に対してイメージがつきませんでした。初出勤で自分の席に案内されたのですが、そこには「会議用テーブル」が置いてあるだけ。パソコンも携帯電話もありません。私の仕事は、その日から二週間「上司の愚痴を延々と聴く」ことでした。
しばらくすると、新規の依頼も任されるようになり、忙しくなると終業時間前に事務所に帰ってくることも多くなりました。すると、不機嫌な背中を見せて黙々とパソコン入力をする上司の姿がそこにはありました。

今日も上司の愚痴を聴くだけの残業(ただ働き)か…
延々と愚痴を話す上司。仕事の愚痴から始まり、組織の不満まで丁寧に説明します。挙句の果ては私生活への愚痴まで。「ねぇ?あなたの家はどうなの?」と、プライベートなことまで聞いてくる始末。散々、上司から、周りの愚痴を聞かされている私は「ここで話したこと事務所全体に伝わるのだろうな」と、思いながら話を右へ左へと話を受け流すことで噂の中心になることから逃げていました。

当時、モチベーションが下がることを自覚していた為に、勉強に集中していた私でした。「社会福祉士」の受験を経て合格を機に退職を決意しました。子どもも生まれたことで一緒にいる時間を作るため独立を決意しました。
【関連記事:ケアマネとして独立したいと考えるあなたへ3つのアドバイス】
パワハラ上司への対処法3つのポイント
と言う訳で、「パワハラ上司」からのハラスメントを受けてきた実体験を話してきました。今回、パワーハラスメントを調べるにあたって「攻撃の的」になる立場が、管理職であることも解りました。また、このことは「言ってはいけない」ことかも知れませんが、パワーハラスメントにあったからこそ学びになったことも経験として正直な話です。もちろん、パワーハラスメントのような対応は許されません。ですが「そこから、何を学ぶか?」という視点があったからこそ、今の自分がいると思います。
そこで、ハラスメント上司を通して見えてきた「組織のありかた」を踏まえて、パワハラ上司へどのように対処したのかも書いていきたいと思います。
その①:上司と戦ってはいけない
ハラスメントを受けて、苦しむ中の方には「自分が辞めると替わりがいない。会社に迷惑がかかる」と、ひたすら耐える責任感が強い(美徳です)方が個人的には一番、多いと思います。まさに、自分の変わりがいない「管理職」こそ、ハラスメントの標的になるのだと腑に落ちました。私の場合は、管理職(正社員)のみ配置されており、他はアルバイトだったからこそ、責任の重大さと簡単に辞められないという環境に、みずから陥っていたからこそ「ハラスメント」を生む原因を生んだのかもしれません、
ハラスメントを生む現状が、「管理職」という中間管理職という責任の所在をつくる構造に課題があると解説しました。組織の構造に欠陥があることが自明のことですが、逆に「上司と戦って、上層部(経営陣クラス)に理不尽さを訴える」など、組織に対抗を考える方もいると思いますが、個人的にはお勧めしません。

あなたがいなくても組織は回るし会社は困らない。無理をせず、辞められる環境なら辞表を出す。人事異動や「パワハラ上司」と接点が少ないところへ移動すること
「佐藤優著、サバイバル組織術」では、下記のように解説しています。
多くのビジネスパーソンにとって、組織における悩みの大半は上司と部下の関係から派生してきます。では、そりが合わない上司とはどのように戦ったらよいのでしょうか?
私の答えはシンプルです。上司と戦ってはなりません。なぜなら上司は組織を体現するものだからです。上司と戦ったとして、たとえ局地戦で勝利したとしても、次の上司が出てくるだけでしょう。そして三人目の上司が送り込まれるころには、組織に反抗した人間として必ず潰されます。
引用「佐藤優著、サバイバル組織術 ~234ページより~」
残念ですが、組織はあなたを守りません。組織は上司を守ります。実際に、事例三人目にあげたパワハラ上司に対しては、直接、経営陣に掛け合って理不尽さを訴えました。ですが、組織は何も対応せず私が辞表を出したと同時に徹底的に私を潰しにかかりました。

1人目も2人目で働いていた企業に関しては今も存在していますが、店舗の撤退や経営者が変わったりと環境も変わっています。3人目の上司も職場を辞めて遠くへ引っ越していきました。
※POINT:あなたがいなくても組織は回る。会社は困らないから大丈夫、逃げていい。
その②:睡眠時間を確保すること
まず、「うつ病」をはじめ精神疾患になるリスク要因は、個人的な実体験から「睡眠がとれなくなること」だと思います。どんなに忙しくてもストレスフルな状況でも「睡眠時間を確保すること」には気を付けています。
今では、睡眠導入剤なども薬局で売っています。「イライラ」や「ドキドキ」があった日は、睡眠導入剤を服用して休みます。精神状態を崩して医療機関にかかると長期の療養が必要になることもあります。自分の身は自分で守る、そのためには「睡眠時間を確保すること」だと思います。
※POINT:眠れなくなることが一番怖い
その③:信頼できる人物か見極める
「パワハラ上司」は、パワーハラスメントをできる相手を探しています。上司だけではなく、同僚や中間管理職なら、部下や同僚からも「ハラスメント」を受けるリスクがあります。
結論を言ってみれば「こいつには何を言っても大丈夫」という認識を与えた時点で、ハラスメントの対象になってしまうリスクがあると思います。侮(あなど)りを受けないためにも、信頼できる人物かどうかを見極める力が必要になります。

この人が信頼できる人物かどうか?を見極めるには経験も知識も必要になると思います。特に若い人などは、経験値の面からも苦労すると思います。佐藤優氏は、経験が足りないと感じるなら小説を読めばよいと話します。同じような境遇の主人公が描かれた小説を読むことで「代理経験」を積むことができると話しています。
組織を生き抜くとき、最も肝心なのは人物を見分けることです。上司、同僚、取引先に至るまで、誰がどの程度信頼できるのかがサバイバルの鍵を握ります。
しかし、この人物の見分け方ほど難しいものはありません。さまざなテストを試みたりすることはできますが、経験上、最も重要なのは「直観」、それも第一印象です。
「引用「佐藤優著、サバイバル組織術 ~219、220ページより~」
※POINT:人物を見極める最大の武器は「直観」力を磨くこと
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ハラスメントに関心があるあなたに読んで欲しい3冊
ここで、職場の不遇に耐える(ハラスメントも含めて)あなたに読んで欲しい本を三冊紹介します。ここに紹介する本を参考にすることでも、より良く生きるきっかけになればと思います。いわゆる、ベストセラーと言われる本もあり、「なんだ、読んだことがあるよ」と思うかもしれませんが、どうぞお付き合いください。
一冊目:あした死ぬかもよ?
ひすいこたろうさん著書のベストセラー「あした死ぬかもよ?~人生最後の日に笑って死ねる27の質問~」あなたは、生きている。いつか死ぬことを意識すれば今日という一日が大切な一日になる。そんな大切であたり前(それでいて忘れがち)なことを教えてくれます。
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二冊目:死ぬくらいなら会社辞めればができない理由
SNSを中心に話題になりベストセラーになりました。精神科医:ゆうきゆう、監修・執筆協力汐街コナ著の「死ぬくらいなら会社辞めればができない理由」です。仕事に追われるすべての人に読んで欲しい一冊になっています。漫画形式のコミックエッセイですが、内容は重く暗いのですが、悩める人にとっては希望となること間違いありません。
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三冊目:あした死ぬ幸福な王子~ストーリーで学ぶ「ハイデッガー哲学」~
哲学書の解説書を書いてきた、著者、飲茶が渾身の一冊を送る「あした死ぬ幸福の王子~ストーリーで学ぶ「ハイデッガー哲学」~」を三冊目に挙げました。「人はいつか死ぬ」という、事実から目を背けて生きるあなたへ読んで欲しい。限りある時間をどう使うかがこの本を読むとわかります。あなたの人生を変える「哲学の授業」が始まります。
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結論として
ここまで、ブログをお読みいただきありがとうございます。最後にお伝えしたいことを話して、この記事を締めたいと思います。結論としては最初にも言いました。
「自分を大切にしてください。仕事が辞められる環境ならやめる、相談窓口や人事異動ができるなら相談をする。自分を大切にすることはあなたの親御さんやお子さんも含めて家族を大切にすることだと言えます」
そう、人生はいつからでもなんとかなるものです。そのことを知っているだけでなんとかなります。自分を大切にしてください。自分の自尊心を毀損してくる輩から逃げてください。世界は狭くありません。生きていればなんとかなります。そのことを知っていれば、前を向いて歩いて行けるはずです。

自分を大切にすることは、あなたを育ててきた親御さんを大切にすること。自分のこどもを大切にすることと同じことだと思います。
自身の命を終わらせようと紐を首にかけて「そこから飛び堕ちたらすべてが終わる。楽になれる」などと、思う人が世界から居なくなることを想って…
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さいごに
という訳で、パワーハラスメントの現状と、私の体験記をあわせて書いてきました。結論として、「管理職」として、ハラスメントの被害者にもなりましたが、今は、「経営者」として、従業員を採用して起業しています。人生って、面白いもので「なんとかなる」モノなのですよね。
もちろん「絶対にうまくいく」なんて保証もないから、今でも立場は変わったとはいえ、ハラスメントに対する不安は残ります。部下からセクシャルハラスメントなどの訴えなど(絶対にありませんが)がその一例です。弊社では、「ハラスメント」に対する研修を徹底しています。一番大事なことは、ハラスメントという不安から解放され「自分らしく生きること(働くこと)ができた」時に、周りは、環境は変わっていると思います。

あなたは大丈夫です。ぜったいに大丈夫。
最後までお読みいただきありがとうございました。又、次の記事でお会いできるのを楽しみにしております。
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