
突然ですが皆さんは、「自分の夢をかなえる魔法のような方法はないかしら?」と、思ったことはありませんか?
あなたが読書を習慣にしているなら、世に出るさまざまな書籍を読んでは、そこに書かれている内容を実践してきた過去があるかと思います。
「夢や理想を現実にしたいけれど、具体的にどう動けばいいか分からない」。そんな悩みを抱える人に強くおすすめしたいのが、坂口恭平さんの著書『生きのびるための事務』です。
一見すると地味で退屈に思われがちな「事務」を、生きる力・セルフケア・ライフラインとして捉え直す本書は、自己啓発本の枠を超えた実践的な一冊なのです。

これまで事務に苦手意識があった私も、本書をきっかけに日々の小さな「事務」を見直してみました。メモを取る、予定を整える、気持ちを記録する――その積み重ねが心を軽くし、生きやすさへとつながっていく。本記事では、実際に本書を実践して得た気づきと変化をお伝えします。

「事務」って言葉を聞くと、なんだか難しそうなイメージを持っちゃうよ。パパが実践した実体験を聴きながら「事務」について学びたいな♪
坂口恭平さんの著書『生きのびるための事務』は、「自己啓発」といった敷居が高い要素は一切なく、ひたすら「事務」を実践することだけを求められます。「自己啓発」ではなく事務を哲学レベルまで押し上げる内容となっています。
現在、10万冊を超えるベストセラー(2025年8月時点)でもある「坂口恭平著、道草晴子漫画/生きのびるための事務」を紹介しながら、自分の「事務」を実践しました。その実体験も踏まえた記事構成となっています。
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『生きのびるための事務』の特徴とは?

坂口恭平さんの著書『生きのびるための事務』は、私たちが当たり前のように「雑務」と呼んでしまう“事務”を、まったく新しい角度から捉え直す本です。
夢や理想を実現するために必要なのは、派手な才能や特別な環境ではなく、日々の暮らしを支える基盤を整えること。その視点をわかりやすく、そしてユーモラスに伝えてくれるのがこの一冊です。

特徴的なのは、全編が漫画形式で描かれていることなんだ。作家・画家・音楽家・建築家と多彩な顔をもつ坂口恭平さんのストーリーを、漫画家・イラストレーターの道草晴子さんが温かみのあるタッチで表現しているんだよ。

道草さんは、自身の精神的な困難を描いた自伝的コミックを出しているんだよね。そのユーモアと柔らかさが本書でも読んでいて伝わるよ!難しい概念や抽象的な話ではなくて、まるで日常会話のように「事務の本質」が語られているので、私も自分のことのように引き寄せて考えることができたよ。
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『生きのびるための事務』のあらすじについて
この本は、主人公(著書)恭平の実体験を元に書かれています。大学四年生の主人公は卒業を間近にひかえ、将来の進路に迷っているところからストーリーは始まります。「肌に合わない!」と、就職活動をしていない恭平は言います。
「誰かの命令を聞いて、やりたくないことまでして、その対価をもらうのだが、どれだけ頑張ってもやった分だけの対価がもらえるわけでもなく、昇給が頻繁にあるわけでもない。」
「それが僕の中での会社に就職して働くというものでした。」
「これでは退屈すぎると僕は感じていました。」
「坂口恭平原作、道草晴子漫画/生きのびるための事務(007ページ)」より引用
やりたいことはあるけれど、頭の中ではイメージはあります。ただ、どう具体的に形にすれば良いのか?どう行動すれば良いのか解らずに恭平はモヤモヤしていました。
働くことに意味を見出せず、しかし就職以外に選択肢がないと思い、絶望していた恭平の元へ、ある日、彼「ジム」はやってきました。
「イメージできることは全て現実になるんだよ。ただ。誰もやっていないだけ」
「坂口恭平原作、道草晴子漫画/生きのびるための事務(010ページ)」より引用
と、ジムは言います。そのために必要なことは「事務」だと言います。
「≪事務≫とは、抽象的なイメージを数字や文字に置き換えて、≪具体的な値や計画≫として見える形にする技術です。」
「その≪具体的さ≫というものには命が宿るんですよね。」
「≪事務≫も人間も、植物と同じように成長するんです。」
「坂口恭平原作、道草晴子漫画/生きのびるための事務(077ページ)」より引用
と、ジムは説明します。
本著、「生きのびるための事務」の中で話す「事務」とは「日常を整理し、困難に対処するための手法」といいます。具体的には以下の内容になります。
1:書く事務: 悩みや不安を紙に書き出すことで思考を整理し具体的化します。具体的な数値や文字にすることで、実際に向き合うことができます。
2:お金の事務: 収入と支出を記録し、経済的な不安を減らしていく方法を提案しています。大切なことは「お金のために働いてはいけない(ジムは労働といいます)。夢や目標の時間を確保すること(ジムは仕事といいます)に集中すること」
3:スケジュールの事務: やるべきことをリスト化し、行動計画を立てることで現実の課題と未来への不安を軽減します。
ジムと共に始まった生きのびるための事務。恭平は事務を実践することで自身の成長と結果を生み出していくのですが、あとは読んでのお楽しみに。
著者、坂口恭平さんのプロフィールについて

著書の坂口恭平さんは、1978年4月13日、熊本出身です。高等学校在学中に石山修武(早稲田大学理工学部教授)に憧れて建築家を志たことで、早稲田大学理学部建築学科に進学します。
大学卒業後に、卒業論文として「路上生活者の家を建築学的に調査した内容をレポート」として発表しており、その内容をベースにした写真集『0円ハウス』『0円ハウス』(2004年)を皮切りにフィールドワークにもとづく著作を発表しています。
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マルチなクリエイターとして
作家としての坂口さんは、小説やルポタージュ、小説、思想書、写真集、画集や音楽集に料理書など多数な著書があります。
画家や音楽家、建築家など多彩な活動を行うマルチタレントです。著書でも「未来の現実」は「好きなことだけ」で決めると話している通りのご活躍だと言えます。

坂口恭平さんは楽曲も作成しているんだよね♪作詞作曲:坂口恭平で「松ばやし」が動画で挙げられているのを観たよ。たくさんの才能を持っている人だね!
【動画「松ばやし」を観るなら:Bing 動画】
『新政府』を樹立し初代内閣総理大臣へ就任
2011年には、東日本大震災後の政府の対応に疑問を抱き、坂口さん自ら「新政府」を樹立し、初代内閣総理大臣を名乗るなど、独自の社会活動を展開しました。
坂口さん自身が躁鬱病であることを公言し、2012年からは希死念慮に苦しむ人々との対話を目的とした「いのっちの電話」を、自身の携帯電話を通じて続けています。

「いのっちの電話(死にたい人であれば誰でもかけることのできる電話サービス)」は、2025年5月現在も自身の携帯電話で続けられているんだ。

パパ!本家本元「いのちの電話」がほとんどつながらないという現状を知った坂口さんは、2012年に一人で勝手にはじめちゃったんだって! なんでこんなことをはじめたのかって言うと、自殺者を無くしたいって強い思いがあるんだって。
【『生きのびるための事務』坂口恭平さんはどんな人?をYouTubeで観るなら】
活躍は国外でも
坂口さんの活動は国内外で高く評価されており、2023年には熊本市現代美術館にて個展を開催するなど、アートの分野でも積極的に作品を発表しています。
彼の作品は、社会的なテーマを独自の視点で捉え、実践的なアプローチを通じて新たな価値観を提示しています。
現在は熊本を拠点に活動を続けており、建築、文学、音楽、美術など多方面で創作を行っています。その多才な表現と社会への深い洞察は、多くの人々に影響を与え続けています。
漫画:道草晴子(みちくさ はるこ)さんのプロフィール

道草晴子(みちくさ はるこ)さんは、1983年生まれの漫画家・イラストレーターであり、絵画やグッズ制作、個展の開催など多岐にわたる創作活動を行っています。

道草さんは、13歳で「ちばてつや賞ヤング部門優秀新人賞」を受賞し、早くから才能を認められたんだけど、14歳で精神科病院に入院し、20歳までの長期入院生活を経験したんだ。

パパ…道草さんは、過去にすごい経験をしてきたんだね。でも、道草さんは自分の半生を作品に昇華することが出来たという意味では、精神的にも魅力的な人だよね!
この波乱に満ちた半生を描いた自伝的コミック『みちくさ日記』(2015年)は、多くの読者の共感を呼び、続編『よりみち日記』(2020年)、『よりみち日記2』へと続きました。これらの作品は2023年に『完本 みちくさ日記』としてまとめられ、リイド社から刊行されています。
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道草さんが描く作品の内容とは?
道草さんの作品は、精神的な困難や社会との関わりをユーモアと温かみのある筆致で描き出し、読者に深い感動を与えています。
今作品でもある坂口恭平さん原作『生きのびるための事務』をコミカライズし、2024年にマガジンハウスから刊行されました。
『生きのびるための事務』は、日常の中での「事務」の重要性を再認識させ、多くの読者に支持されています。現在も精力的に創作活動を続けており、ギャラリーでの個展開催や、グッズの制作・販売など、多方面で活躍しています。
彼女の作品は、個人の体験を通じて普遍的なテーマを描き出し、多くの人々に希望と勇気を与えています。
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実践の効果:感じた変化と気づき

『生きのびるための事務』を実際に取り入れてみて、まず驚いたのは「書くこと」がこんなにも気持ちを整えてくれるという発見でした。
日々の体調や気分を簡単にメモするだけで、自分の心と身体の状態を客観的に見つめ直すことができ、不安や焦りに飲まれにくくなりました。
頭の中が散らかっているときに「とりあえず紙に書く」習慣は、心の負担を軽くするシンプルで強力な手段だと実感しました。
また、ノートに予定やToDoを書くだけでも「今日はこれだけやればいい」と自分に許可を出す感覚があり、完璧主義や過剰な自己要求から少しずつ解放されていくのを感じました。
できたことに印をつける行為も、小さな達成感を積み重ねていく大切さを教えてくれます。

本書、「生きのびるための事務」を取り上げようと思った一番の原因が、私も同じように「事務を実践している」からなんだ。はじめは、国家資格に合格するために「事務」をはじめたことがきっかけだったんだよ。

パパは今でも資格を知識に変えて一生懸命お仕事しているもんね。私も、宿題を片付けるために「事務」をやってみたいな。
一見地味な作業の積み重ねが、日々を穏やかに、そして自分らしく過ごすための支えになっているのです。
以前は「何もできなかった日」に自己嫌悪を感じていましたが、今は「今日も自分の声を聞けた」と思えるようになりました。
事務が心の居場所をつくり、生きのびる力となる――それを実感できた体験でした。
やびっちょさんの「生きのびるための事務」
当時、無資格で介護業界に飛び込んだ私は特別養護老人ホームで働いていました。いわゆる「非常勤」待遇で、早番から日勤。純夜勤で深夜0時までの勤務、深夜帯から翌朝までの深夜勤務をローテーションで働いても手取り、12万ほどしか収入がありませんでした。
介護職の給与は、労力の対価に比べて安い報酬の代表的な職業(3K:キツイ・汚い・危険)だと言えます。
現在は「処遇改善加算」など、職員への待遇改善策として国は打ち出していますが、当時はそのような施策もない状況でした。

恥ずかしい話なんだけど、時間給で計算される小の月。当時、2月の給与は深夜勤務を含むローテーションをしても、手取りで10万円もなかったんだよ。

ヤバっ…、それってパパ…ガチで搾取されてるよ(汗)
その職場では、正職員になる条件として国家資格である「介護福祉士」の取得が評価基準と噂されていました。ですが、正職員の先輩はほとんどが「介護福祉士」を取得していませんでした。
いわゆる「上層部に媚を売るお気に入りの職員」や「身内に近い職員」が正社員に登用される環境だったのです。

先輩職員の皆さんは、皆さんとても良い人たちで、当時は助けられてばかりいたんだ。職場の人間関係も良く、介護という仕事に対してやりがいを感じていたパパは「資格取得」へに意欲に燃えてやる気になっていたんだよ。

ヤバっつーか、パパ?「やりがい搾取」って言葉を知ってる?
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資格は身を助ける
国家資格の「介護福祉士」を受験するためには、実務経験として三年間の実績が必要です。介護職を始めて3年目に受験資格を得ることができました。
「介護福祉士」の試験を申し込みをする際に、一年後の結果発表の日程に合格している自分をイメージして「介護福祉士を取得して自分はどうなりたいか?」という目標と目的をノートに書き始めることから始めました。

当時は、ノートに文字を書く機会なんてほとんどなかったんだ。だから、思いついたことを書き始めたんだ。目標は、「一発で介護福祉士合格すること」に視点を当てて、一つ一つ箇条書きで思いを書いていったんだ。

今のパパは、本もたくさん読んでいるし、休みの日には勉強もしているのにね…。なんか、想像もつかないや。
国家資格を一発で合格するには、どのように行動するべきか?を、目標にしてスケジュールを逆算しました。
「9か月後にはどうなっている?」から始まり、「6か月後」、「3か月後」と、逆算的に1か月後のスケジュールまでを書いていきました。
突き進めて、一週間後、一日(毎日)のスケジュールと抽象的だったイメージが毎日の日課(今日、具体的に何をすれば良いか?)をノートに言葉として言語化(具現化)してく過程が楽しかったことを覚えています。
文字にすることで、イメージしやすくなりました。目標までにやるべきことがリスト化されることは精神的な負担軽減になりました。
「労働」と「仕事」を見極める
スケジュールを達成するために、必要な労働(日々のお仕事)と収入を管理しました。出費を最小限に抑えて、勉強(仕事)に集中する時間を確保する計画を立てました。

特に無駄な時間(今なら、ネットやスマホをさわっている時間でしょうか?)を極力減らすことで、生活にメリハリがつくようになったんだ。

パパって、仕事以外ではスマホはほとんどさわらないのはすごいけど…ビールはなかなか止められないよね?
勤務形態がシフト制でもあったため、夜勤明けに眠った後は午後から勉強をする、休みの日は最低4時間は勉強時間を確保するなどスケジュール管理は徹底して行いました。
勉強に集中できるように近くの図書館やショッピングモールのフードコートは平日が空いているので利用したりと、曜日と時間帯によって勉強場所も調整しました。
結果、「介護福祉士」の資格にその年の最高得点で合格。また、介護福祉士を取得する前の段階として計画していた、民間資格として「住環境コーディネーター2級」も合格しました。
その後もキャリアを重ねながら「介護支援専門員(ケアマネージャー)」の資格も一発で合格。 福祉系の国家資格として「社会福祉士」まで同じ「事務」の要領で一発で資格を取得することができました。

次のステップが「自分で事業を立ち上げて独立する」という目標に取り組んだのが5年前なんだ。きっかけはキミ(娘)が産まれたことがきっかけなんだよ。

普通に、収入も倍の倍に増えているし仕事も上手くっている今のパパもヤバい。
結論:すべてに共通することは「生きのびるための事務」を実践し続けたから。
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まとめとして

『生きのびるための事務』は、夢を叶えるための実用書でありながら、哲学的な深みを持つユニークな一冊です。
事務を単なる雑務ではなく、夢や目標を叶えるツールとして実体験を踏まえ解説してきました。ポイントは以下の4つです。
- 夢を紙に書くこと
- 時間とお金を見える化すること
- 固定費を減らして自由を増やすこと
- 才能を仕事に変えること
今の世の中は、恵まれているくらいに情報にあふれています。本書で紹介しました『生きのびるための事務』のような有益な情報にふれて素直に実践し行動する。たったこれだけで、明日からのあなたは、10年後の「未来の夢」ではなく「未来の現実」を手に入れていると思います。

「情報を読んで満足するだけの自分」から変わるのは「行動」です。興味を持たれたかは、ぜひ書店などで『生きのびるための事務』を手に取って読まれることをお勧めします。

hontoの電子書籍(e-honto)では『生きのびるための事務』(坂口恭平/道草晴子)が購入可能です。レビュー星3.9(複数件)あり、試し読みの機能も利用可能です!
最後まで読んでくれてありがとうございました。また、よろしくお願いします。
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