『ゆるストイック』な生活で見つける「運をコントロール」できる生き方について

自己啓発

 現代は、「頑張りすぎないと成功できない」という空気が蔓延しています。最近では、経済的自立を達成することで、生活のための労働から解放される「FIRE」というキーワードも流行りました。一方で、先進国では深刻な「格差」という二極化も起きており、大きな社会問題となっています。

 今回、佐藤航陽さんの著書、『ゆるストイック~ノイズに邪魔されず1日を積み上げる思考~』を取り上げました。この本を一言でいうと「自分の価値観を大切にしつつ、持続可能な努力と習慣を身につけることができる本」だと言えます。

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 この記事では、「二極化した超格差社会でどのように生きていけば良いのかわからない」というかたに向けて、『ゆるストイック~ノイズに邪魔されず1日を積み上げる思考~』の中で解説されている「努力・運・才能」の関係を考察することで、「運」のいい人になる習慣が身につくにはどうすれば良いか?を紹介します。

この本を読んでわかることもしくは読んで欲しい人

 この記事は、佐藤航陽著、『ゆるストイック~ノイズに邪魔されず1日を積み上げる思考~』の内容を超訳した上で「運」のいい人になる習慣が身につくにはどうすれば良いか?紹介していきます。本書では(第3章)及び(第5章)を中心に解説していきます。

  • 著書である、佐藤航陽さんのプロフィールが理解できます
  • 努力と運、才能を考察することで「成功」という言葉の解像度が高まります
  • ゆるストイックを実践することで「成功に至るプロセス」が身につきます

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佐藤航陽(さとう かつあき)さんのプロフィールについて

 佐藤航陽(さとう かつあき)さんは、1986年5月31日生まれ、福島県福島市出身の実業家・思想家・著述家です。母子家庭で育ち、兄と姉を持つ末っ子として、幼少期から独立心と創造性を培いました。

 福島県立福島高等学校を卒業後、早稲田大学法学部に進学するも中退。在学中の2007年にIT企業「株式会社メタップス」を設立し、代表取締役に就任しました。同社はビッグデータ解析やオンライン決済事業を展開し、世界8カ国に進出。2015年には20代で東証マザーズへの上場を果たしました。

佐藤航陽さんが書かれた著書について

 著書には、20万部を超えるベストセラー『お金2.0―新しい経済のルールと生き方―(幻冬舎、2017年)』をはじめ、『先回りする思考法(ディスカヴァー・トゥエンティワン 、2015年)』、『世界2.0 メタバースの歩き方と創り方(幻冬舎、2022年)』などがあります。

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 2025年には最新作『ゆるストイック(ダイヤモンド社、2025年)』を発表し、現代社会における柔軟な自己管理の重要性を提唱しています。また、米経済誌「Forbes」の「30歳未満のアジアを代表する30人(Forbes 30 Under 30 Asia)」に選出されるなど、国際的にも高く評価されています。

YouTubeチャンネル『佐藤航陽の宇宙会議』

 佐藤航陽さんは、ご自身のYouTubeチャンネル『佐藤航陽の宇宙会議』を開設されています。2025年6月1日現在、チャンネル登録者数 12.3万人の話題のチャンネルとなっています。

 チャンネルのコンセプトとして『地球人を宇宙人にしていくための会議をする「宇宙会議」をするチャンネルです。宇宙で人が暮らすために必要な様々なテーマを深堀りしていきます。宇宙×衣食住、宇宙×AI、宇宙×芸術、宇宙×宗教など「宇宙×〇〇」ということを議論していく』とされており、今後の活動が楽しみです。

 佐藤航陽を世に知らしめた、YouTube動画として、都市伝説ユーチューバー『ナオキマン』と対談したことをきっかけに一気に周知されました。『(神回)新たな仮想世界を創る佐藤航陽さんとは?!』は、2025年6月1日現在、202万回再生されており、1500件を超えるコメント数が投稿され話題となっています。

【佐藤航陽さんのYouTubeチャンネルを観るなら:佐藤航陽の宇宙会議 – YouTube

【Nokian 2nd Channelを観るなら:(神回)新たな仮想世界を創る佐藤航陽さんとは?!

「世の中のしくみ」をゆるく理解する

 2022年、イグノーベル経済学賞で、非常に興味深い研究が受賞されたことで話題になりました。その研究内容とは『社会的な成功において重要なのは「才能」よりも「運」であることの数学的な証明』が示された事です。

 実際の現実社会のすべてが「運」だけで動いている訳ではありません。この研究の面白い点として、私たちが暮らす現実社会を、2つの世界に重ね合わせて認識したところが重要です。その世界とは…

  • 「才能が支配する『正規分布』の世界」
  • 「運が支配する『べき乗則』の世界」

 上記、2つの世界に分けられます。

『正規分布』の世界とは?

 「正規分布」とは、自然で最も一般的な確率分布と言われています。身長や体重、身体能力や知能など、様々な統計を調べると、多くのデータが中央付近に集中するように書かれます。それは、下の図に示すようになだらかな山のような形をかく分布となります。中央(平均)値が一番、多くなる分布です。

『べき乗則』の世界とは?

 もう一方の、「べき乗則」とは、上位数パーセントの存在に多くの資源が集まる分布です。グラフにすると、下の図のように、左から崖のような形状にそって急降下し、右は長い尾(ロングテール)のような分布になります。

 この偏った世界では、異常なことこそが日常だととらえられます。そして私たちが生きる経済は「べき乗則」の世界に支配されていると本書では説きます。

世の中のしくみをまとめると

 多くの人が持つ才能やスキルは「正規分布」に従います。いってみれば平凡な才能を持つ人たちが多い世界が現実の世界ということです。

 一方で、経済的な成功をつかむ人は、少人数の人が大半の成果を得ることになる「べき乗則」の世界にあります。そのため、「才能に恵まれたから成功した」のではなく「たまたま、幸運を引き当てた人が成功する」という論理になります。

 二つの結論から導かれることとして解ることは、「努力は必ずしも報われるわけではない」という、現実が明らかになります。この2つの世界では「幸運な人が成功する」世界であり、頑張る者は報われるわけでは無いということが解ります。

 「努力している自分が報われないのはおかしい」と、被害者意識を募らせると「自分が上手くいかない原因は○○のせいだ!」という「陰謀論」にハマったり、「私は悪くない!すべて○○が悪い」と、原因を周りに転嫁する「他責思考」に囚われてしまうことになるので注意が必要です。

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「成功に至るプロセス」の解像度を高める

 成功するプロセスの過程で、必ずしも「才能」は必要ではない、大事なことは「運」という要素が重要だと解説しました。次に、『ゆるストイック』を実践するにあたって、本書にそって「成功に至るプロセス」の解像度を上げる作業をしていきましょう。

 大事なこと「手順」だと、本書では説明されています。具体的に言うとどういうことか?説明していきます。

  • 「成功に至る過程」とは、どのような「要素」で成り立っているのか?
  • どこまでが「才能」で、どこまでが「努力」なのか?を知ること
  • どこからが「運」の領域なのか

以上のポイントを分けて考える必要があります。

成功に至るシンプルな要素とは?

 本書では、どのような大きな成功も、実はシンプルな「要素」に分解することができると説きます。一言でいうと「独自性(ユニークネス)」×「タダ乗り(フリーライド)」そして、私流の解釈を付け加えるなら「行動(ガチャを回し続ける)力」が挙げられます。

独自性(ユニークネス)」×「タダ乗り(フリーライド)」×「行動(ガチャを回し続ける)力」=「成功

という要素に分解することができます。それでは、上記の要素を1つづつ解説していきます。

独自性(ユニークネス)という考えかた

 独自性、とりわけ「ネタが切れない独自性」が大事だと本書では説明されています。その独自性とは何を指すのか?本書から引用します。

 独自性とは、その名の通り「他に類を見ない性質」のことを指します。

 ビジネスでは、差別化要因、競争優位性、新規性、付加価値、コアコンピタンスなどさまざまな呼び方がされます。

 要するに、「人を惹きつける魅力の源泉」となるアイデアや製品、コンテンツ、キャラクターを総称したものです。

「もう世の中にアイデアなんて出尽くしているんだから、今の時代に独自性のあるものなんて作れないよ」

 そう嘆く人もいらっしゃるかもしれません。

 しかし、ここで言う独自性は必ずしも世界初である必要はありません。

 現在の人々が「スタンダード」と感じる枠組みから少し外れたものであれば、独自性は十分に発生し得ます。

引用:佐藤航陽著、『ゆるストイック~ノイズに邪魔されず1日を積み上げる思考~』~117ページから118ページより~

 少し、長い引用でしたが、大事なポイントとして、独自性とは『「スタンダード」と感じる枠組みから少し外れたもの』と定義されていましたが、別の言葉で表現すると「ニッチ(すきま産業)」と言えば理解が進むと思います。

タダ乗り(フリーライド)という概念

 成功において「運」の要素が重要であると、解説してきました。「タダ乗り(フリーライド)」という概念に「運」という要素が含まれていると説明されています。

 「タダ乗り(フリーライド)」という言葉は、コロナ禍の中で悪い印象として世間に広まった記憶がります。コロナ感染が拡大する中で「ワクチン接種」の推奨が叫ばれていましたが、「自分だけは、ワクチン接種をしないで集団免疫が起こるのを待つ人」のことを「フリーライダー」と言ってメディアは避難報道を毎日のように報じていました。

 実際に本書でも「タダ乗り」という言葉には悪いイメージがあると説いた上で解説しています。

 ここでは、「すでに存在している基盤を最大限に活用する」という中立的な意味で使っています。

引用:佐藤航陽著、『ゆるストイック~ノイズに邪魔されず1日を積み上げる思考~』~123より~

 すでに存在している基盤として、最もわかりやすい例を挙げられるコンテンツとして「SNS」を例に挙げています。InstagramやYouTube、TikTokを使ってバズれば、一晩で何万人、何十万人の人に認識される現象がSNSでは起こります。

 そして一度でも拡散が始まると、その結果を個人で完全にコントロールすることはできなくなります。

引用:佐藤航陽著、『ゆるストイック~ノイズに邪魔されず1日を積み上げる思考~』~124より~

 昨日まで、平凡な一般人が一晩明けると、「成功者(インフルエンサー)」として誕生するという、現代のシンデレラストーリーは誰にでも起こり得るのです。

行動(ガチャを回し続ける)力とは?

 成功へ至プロセスとしては、次に解説するポイントこそがもっとも重要な要素だと思います。「運」を味方につける上で、個人的な解釈として「行動(ガチャを回し続ける)力」の重要性を説きました。なぜ、「行動力」が重要なのか?例え話をします。

 偶然にも、あなたは「独自性」に優れたアイデアを思いつきました。そのアイデアは、今のところ誰も気がついておらず、競争相手さえ存在していません。

 一方で、「タダ乗り」と言われる幸運にも恵まれました。SNSのアカウントが軌道に乗り、フォロワー数が増えると併せて、アカウントへの問い合わせも増えつつある現状でした。

 ただ、あなたは「独自性」に優れたビジネスアイデアを持ちつつ、「タダ乗り」と言われる基盤も整いつつある現状において「発信する」努力を怠りました。言ってみれば「行動することによって失敗するリスク」を回避したのです。

 この行動原理を「ガチャを回し続ける力(行動力)」が無いと表現しました。

 本書『ゆるストイック~ノイズに邪魔されず1日を積み上げる思考~』では、「独自性」と「タダ乗り」のバランスを強調します。ですが、もっとも重要なポイントは、本書で言う「ゼロ失敗思考」という概念こそ「成功に至るプロセス」を阻害する一番の要因だと言えます。

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『失敗を極端に恐れる』という心理について

 成功に至るプロセスを解説してきました。本書では第2章の「5 ゼロ失敗思考:百発百中を狙う深刻な現代病」として取り上げられていますが、人は『失敗を極端に恐れる』という心理については、成功の対義語として「失敗」ではなく「無挑戦」というにとどめています。

 言うなれば、「人は失敗を恐れるがゆえに行動をためらい、成果がすぐに顕(あらわ)れないと継続する意思を失ってしまう」のです。

独自性とタダ乗りと行動力(継続力)のバランス

 たとえ話をします。「独自性」に優れたアイデアを、80点としましょう。一方、幸運が軌道に乗り始めた「タダ乗り」を、未知数を見込んで、30点だとしましょう。すると成功するプロセスを100点以上とした場合、下記の法則が成り立ちます。

「独自性(80点)」×「タダ乗り(30点)」=240点(成功到達点)

 ところが、「失敗を恐れる」あなたは、チャレンジという「行動する(ガチャを回し続ける)」ことを恐れました。すると、下記のような式が展開されます。

「独自性(80点)」×「タダ乗り(30点)」×「行動力(0点)」=0点となります。

 上記の公式を、「失敗」ではなく「無挑戦」だと本書では解説しています。実は、「運」をつかむ要素として「行動(ガチャを回し続ける)力」こそ(言い換えれば「継続する力」とも言います)が、最も重要だと言えます。

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まとめとして

 成功に至るプロセスについて、独自性と幸運性に併せて「行動(ガチャを回し続ける)力」として、また、ガチャを回し続ける力とは、「継続する力」だということを補助線として解説してきました。

 本書でも「失敗」に関しては、リスクという概念と併せて解説されています。

 特に競争社会では、

「リスクがゼロである状況 = すでにリターンもゼロ」

 と考えるべきです。

引用:佐藤航陽著、『ゆるストイック~ノイズに邪魔されず1日を積み上げる思考~』~85ページ~

 「なんだ!佐藤航陽さんも同じようなことをいっているじゃないか」と、思うかもしれませんが、「リスク(危機)」と「失敗」は違うのです。そして、「成功」の対義語は「失敗」ではなく「無挑戦」だと本書でも説いています。

この記事のタイトルとして『「運をコントロール」できる生き方について』という考え方で考察してきました。結論として、「運をコントロールするには行動(ガチャを回し続ける)力」だと言えます。

 失敗は、成功の対義語ではありません。成功へと至るプロセスの中には失敗も数多く経験します。「失敗という経験」を糧にして、成功するため試行錯誤する工夫こそが、無駄な努力ではなく「成功へと至るプロセスの一端」だと、解説して終わりたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。又、次の記事でもよろしくお願いいたします。

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やびっちょさん

【名前】やびっちょさん
【経歴】沖縄県で独立型の居宅介護支援事業所を立ち上げて運営しています。
【資格】主任介護支援専門員・社会福祉士・介護福祉士・住環境コーディネーター2級・産業ケアマネ2級・終活カウンセラー2級
【趣味】読書と音楽鑑賞。年間200冊は読みます。歴史小説や思想哲学、自己啓発本をつまみ食いしています。※プロフィール画像は娘(7)作

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