「老後ひとり難民」を読んでわかる独居高齢者が直面する3つの課題

老後問題
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 「別に誰にも迷惑をかけていない。私は好きに生きて好きに死ぬだけだ」と、人生最後の風景について考えると思います。若い頃は、「死について」考えたことも無かったように、年齢を重ねれば重ねるほど、誰もが一度は考えざるを得ない問題だと思います。歳をとっても、「子ども達や周りに迷惑をかけずに一人(夫婦二人)で元気に生きたい」、「できればピンピンコロリで逝きたい」と、誰もが願うと思います。

 日本は高齢化の結果、年齢と共に健康寿命も延びてきました。「平均寿命」は寿命の長さを表していますが、「健康寿命」は日常的・継続的な医療・介護に依存しないで、自分の心身で生命維持し、自立した生活ができる生存期間を表していて、健康寿命が高いほど、寿命に対する健康寿命の割合が高いほど、寿命の質が高いと評価されています。

 厚生労働省によると、健康寿命(2022年)の調査では男性72.57年、⼥性75.45年となったことを発表しています。 また、前回の調査(2019年:男性72.68 歳、女性75.38 歳)からは、女性で0.07年伸びた一方、男性で0.11年短くなっていますが、他国を引き離して世界一の長寿国ともいわれています。

 長生きが出来て、健康的な生活ができるうちに「老後や終活」と言った人生のエンディングに向けて考え行動することが出来れば良いのですが、「自分の死について考えたくない」と想像さえしたこともないという方にも仕事柄、お会いすることも多いです。そんな現状を解説してくれている「沢村香苗著/老後ひとり難民」を、今回は紹介してみたいと思います。

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この本をずばり一言でいうと

この本をずばり一言でいうと・・・人生のライフステージの変化における「老後ひとり難民」が直面するトラブルを回避する方法が書かれた本と言えます。「ライフステージって何?はじめて聞いた言葉」だというかたにライフステージについて、以下の引用記事を用いて説明します。

老年期

老年期は定年退職後から後期高齢者に至るまでの長期にわたる時間を指し、それまでの仕事や家族関係、健康状況などの積み重ねが大きく影響するステージである。職場を離れることで生活リズムやアイデンティティが変化し、趣味や地域コミュニティへの参加が生活の充実度を左右することが多い。経済面では年金や蓄えをもとに暮らすケースが一般的であり、医療費や介護費用といったリスクに備える必要も高まる。近年では健康寿命を延ばすための取り組みが注目され、人生100年時代といわれる社会において、高齢者が積極的な役割を担う可能性が認識されている。こうした時代背景を踏まえ、ライフステージ全体を見渡した長期的なライフプランが要請されている。

引用記事:ライフステージ|人生を段階的に捉えることで計画が立てやすくなる – Hitopedia

 大事なポイントは、それまでの仕事や家族関係、健康状況などの積み重ねが大きく影響するステージであるというところだと思います。その中で、健康状態が変化することとして「医療機関への入院」などがあげられます。

利用者さん(男性)
利用者さん(男性)

入院をきっかけに身体が不自由になった。この先も自分一人で生活ができるのだろうか?

利用者さん(女性)
利用者さん(女性)

配偶者や子どもなど身元保証人がいないと言って入院や施設入居を断られたと聞きましたが本当ですか?

 実際に、入院をきっかけに体力や意欲の低下が起こります。驚かせるわけではありませんが、「人に頼らざらるをえない状況」というのは、実際に訪れる現象ともいえます。そのことを本書では、「ライフステージの変化」と表現しています。今までは、自分一人で何でもできた。けれども、ある日突然のアクシデントで頼らなければならない状況になった時に、周りに傍に家族が寄り添ってくれるのか?独りで解決しなければならないのか?人生最後にして最大の分岐点といっても過言ではありません。

※POINT:「おひとり様」ブームもあり、老後生活を一人で過ごすという方もいらっしゃいます。ですが、加齢や病気をきっかけに体力や気力、理解力が落ちる…なんてことは誰にでも起こり得ます。そんなときにになって「老後ひとり難民」が直面する不安が現実になります。この本を読めば、老後生活の悩みへの対処法について理解が深まることができるかもしれません。

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この記事を読んで欲しい人もしくは読んでわかること

 この記事は、『沢村香苗著、「老後ひとり難民」』をテキストに、老後を独りで暮らしていくうえでの人生設計と、そのリスク要因について解説していく構成となっています。以下の三点から具体的に解説していきたいと思います。

  • 著書の概要と作者のプロフィールを紹介します
  • ライフステージの変化ごとに高齢者が直面する課題がわかります
  • 老後ひとり難民の終活について実体験を元に実態を紹介します

この記事を読んで欲しい人

 おそらく、先々に起こるであろうトラブルを未然に予測をして手を打つという方は、自身のことや周りの家族のことを大切に考えているかただと思われます。一昔であれば、同居家族が当たり前にいて子どもや孫に囲まれて生活を送るかたが多かったと思います。

 戦後、経済成長を遂げた日本は、バブル崩壊から長い停滞期を迎えることになります。そのことを「失われた30年」と、言われます。不景気への起爆剤として経済を活性化するために「消費社会」を加速させました。具体的に言うならば、一家に一台のテレビが各部屋にある生活であったり、1人一台車を持つような生活をテレビを中心にもってアナウンスしてきました。そのキャッチフレーズを一言でいうなら「核家族化」と言えます。

 なぜ、「核家族」が消費を促すのか?考えれな一目瞭然だと思います。サザエさん一家であれば、テレビも冷蔵庫も自宅のありとあらゆる家電製品が、一つで事足ります。それが、別居を促し個人のプライベートスペースを作ることで生活に対する「需要」が何倍にも増していきます

 「核家族化」と言う言葉と共に、子ども達と離れて暮らすことが当たり前になってきました。昭和40年代のサザエさん一家が、もはや「絶滅危惧種」といってもいいと思います。一方で、核家族化が進んだ結果、「いつまでも、俺(私)は元気で人の手なんかには掛からない」と、子ども達と離れても独り(夫婦)で生きていけると楽観視している認識が起こりました。

 時代の変化(核家族化)は、あまりにも自然で当たり前すぎて、快適なライフスタイルだと言えます。今さら(男性女性を問わず)「義理の両親との同居生活」に戻れるはずもありません。誰だって、「自由で好き勝手できることが最善なことだ」と、思い知らされてきた歴史(昭和後期から平成年代、そして令和にいたるまで)があります。

 そのような時代背景を無視して「いざ、家族のサポートが必要になりました」と、なった時に「家族(子ども達)に助けて欲しい」とは言えない状況が出来上がりました。そのような時代背景も踏まえながら、老後ひとり難民(を親に持つお子さんに)に読んで欲しい記事となっています。

この本を読んでわかること

 一人暮らしを営む上で、ライフステージの変化ごとに高齢者が直面する課題がわかります。具体的にライフステージの変化と言うと「入院」や「施設への入所」などが挙げられます。その他、「配偶者に先立たれた」など、家族構成の変化なども大きなリスク要因に挙げられます。

 このような、ライフステージの変化の際に家族のサポートが無いと、どのような面で生活に支障がでるのか?トラブルに対しての対処法など、その解決への一端がわかります。

 本記事で紹介する内容を読めば、これからの老後への生活をどのように備えれば良いかと不安に思うかたでも、より良い老後生活への準備と心構えに対して理解が深まればと思います。

やびっちょさん
やびっちょさん

なぜなら、実際に私もケアマネージャーとして独居高齢者の支援を経験してきました。実体験の中で感じた課題や反省も含めてお伝えできると思います

著書の概要について

「老後ひとり難民」は、日本の急速な高齢化社会における一人暮らしの高齢者たちが直面する困難や問題を描いたものです。著者は、取材を通じて得た実際のケースをもとに、高齢者の生活の現実を詳しく記述しています。プロローグで著者は「老後ひとり難民」を定義します。

親族に看取ってもらえないどころか、死後の葬儀さえしてもらえないというケースは、今やまったくめずらしくなくなっています。背景には、結婚しない人、子どもを持たない人、親と同居しない人などが増え、「家族」「親族」のつながりが希薄化するなか、「いざというときに頼れる人がいない」人が増えているという現実があります。

(「沢村香苗著、老後ひとり難民」8~9ページより)

本書では、社会的なサポート体制の不備や、家族との疎遠、人間関係の希薄化といった問題にも焦点を当てています。さらに、こうした問題に対する解決策や、地域社会が果たすべき役割についても論じられています。

「老後ひとり難民」が直面する3つの課題とは

 人生をまっとうする上で「ピンピンコロリ」が理想だと言われます。高齢になっても元気で過ごし、最期には病気や介護なしに急に亡くなるという理想的な老後の生き方を指します。病気や介護なしにという想いは「人に迷惑をかけることなく」という意味が含まれていると思います。

「自分はピンピンコロリで逝きたい、死んだらそのあたりに骨をまいてくれたらいい」と潔さを強調する人もいます。ですが、「ピンピンコロリ」は選ぶことができないのです。まして、医療の発達した今の時代では、そう簡単に死ぬことはできません。

(「沢村香苗著、老後ひとり難民」97ページより)

利用者さん(男性)
利用者さん(男性)

ピンピンコロリと逝けないとなると、どのようなことが起こるのじゃ?

※POINT:多くの場合、身寄りのない高齢者が自分の状況の危うさに気づくのは、多くの場合は転倒による骨折や病気などで倒れて救急搬送し入院になったときだと言われます。入院費の支払いや入院の準備。長期入院になった場合の自宅の管理など家族がサポートすべき部分が必要になります。

課題その①:入院~退院にかけて生活課題が浮き彫りになる

やびっちょさん
やびっちょさん

「老後ひとり難民」が直面する1つ目の課題が「入院をきっかけに生活に行きづまる」です。入院をきっかけに介護保険を申請して欲しいと言う依頼を病院から受けることがあります。

 介護保険を申請したあとに要介護(要支援)認定が降りると介護サービスが利用できます。その際にケアマネージャーが本人(利用者と言います)の困りごとや希望などを聞きながら退院に向けて利用者と一緒にケアプランを作成します。逆に考えると「在宅に戻るにあたって介護保険サービスが必要になるような状況だ」ということがわかります。

 ケアマネージャーが支援する上で直面する困難な条件(いわゆる困難事例)のひとつに「身寄りがいない独居高齢者(老後ひとり難民)」の支援があげられます。その理由を次に説明します。

介護保険制度の弱点とは

なぜ、「身寄りがいない独居高齢者」が困難事例になるのかポイントをあげると、一番の要因は「家族のサポート不足」があげられます。本著、「老後ひとり難民」でも、介護保険サービスについて詳しく解説されています。

押さえておきたいのは、介護保険制度スタートの際、理想の老後が「家族に看取られながら自宅で最期を迎える」ことだったという点です。

引用:「沢村香苗著、老後ひとり難民」45ページより

やびっちょさん
やびっちょさん

 「介護保険サービス」を利用すれば、老後の生活は安心だと思う方もいらっしゃると思いますが、介護保険の申請を行うにも市役所の窓口で申請をしなければいけません。入院中の利用者に代わって対応する医療ソーシャルワーカーや地域包括支援センターの職員はボランティアで対応してくれているのが現状です。

※POINT:介護保険制度は家族がいると言う条件が前提として制度設計された

【関連記事】 ケアマネージャーが思う介護をするうえで家族の役割3つ

課題その②:「保証人」という重大な問題について

 「老後ひとり難民」が、直面する課題2つ目のポイントが「身元保証人」の問題です。本書でも触れていますが、「身元保証人」には法的な裏付けや明確な定義はありません。

利用者さん(女性)
利用者さん(女性)

この前、契約の際に「身元保証人」を求められました。家族の誰かを身元保証人に立ててくださいと言われましたが…

※POINT:身元保証人が必要になる場面について

  • 病院への入院時
  • 賃貸など不動産で契約をする転居時
  • 施設入居時
  • 介護保険サービスを始めとした契約時

上記に共通する点として、高齢期のライフステージに変化があった際に「身元保証人」が必要になります。

 本著でも、「老後ひとり難民」が身元保証人を必要とする場面を述べています。今まで住み慣れていた居住スペースから移動しなければならない時に「身元保証人」が必要となるようです。

身元保証人がいないと、金銭面での未払いのリスクに直面しますし、入院先では意思疎通ができなくなった場合に治療計画が決められなかったり、死後の手続きができなくなったりします。

身体が不自由になったときに、身の回りの世話や退院時の手続きができないリスクもあります。

引用:沢村香苗著、老後ひとり難民」85ページより

 具体的な対策とは言えないのですが、入院になった時のことを考えての対策として・・・

その①:友人や同僚に保証人になって欲しいとお願いをしておく

 周りの人間関係を大事にする。それに越したことはないですよね。「信頼が大きな財産」です。

その②:クレジットカード決済などで、支払方法を明確化しておく

 クレジットカード決済が出来るだけでも、入院費の支払いができると信頼される担保の一つになると思います。できれば、若いうちにクレジットカードを作っておくことも対応方法のひとつです。

その③:生活費などの捻出が苦しいなら「生活保護」の受給を検討する

 「生活保護」の受給要件に関しては、各地方自治体によってさまざま条件が異なります。ですが、「生活保護」を受給しているなら「医療扶助」が受けられます。詳しくはココでは説明できませんが、簡単に言うと、入院費などの実費負担を生活保護費で担えるので「自己負担」が(一部を除いて)ありません。多額の費用が「生活保護費」から支払いを受けるので、入院元の医療機関も安心材料になると思われます。

やびっちょさん
やびっちょさん

実際に、ケアマネージャーとして身寄りがいない利用者を支援しているときに病院からの求めに応じて身元保証人になったこともあります。賃貸の解約でアパートの片付けも一人で対応しました。もちろん、業務の範囲外なので無報酬で対応しなければなりませんでした。

POINT:一番の問題は、老後のさまざまな場面で、寄り添い精神的な支えになってくれる存在がいないことが問題なのです。

課題その③:「老後ひとり難民」が亡くなった後に起こる問題について

 人生の最後でもある「老後ひとり難民」が亡くなった際にどのような問題が起こるのか、本書を参考にしながら、実体験(沖縄県の那覇市をモデルケース)を元にまとめていきます。過去の事例で対応しましたが、独居高齢者が亡くなるときは「自宅で孤独死」が一番多いケースだと本著でもふれています。

 ケアマネージャーと契約していると介護事業所が利用者の生活や健康管理で介入をしていることが多く、介護事業所からの連絡で対応することがほとんどでした。ちなみに、ケアマネージャーと利用者との契約は、ご本人がお亡くなりになった時点で契約は解約になります(ですが、亡くなった後もご利用者への支援や対応が続きます)。以下をお読みいただくとご理解できると思います。

やびっちょさん
やびっちょさん

あくまで、実体験としてお読みください。ケアマネージャーの業務の範囲を超えた対応でもありますので例外的な事例として参照ください。下記の説明に関しては、実際の自治体の対応に即してください。

※POINT:これ以降は、業務上の対応では無く、あくまでボランティアの延長としてお読みください(他のケアマネージャーに同様の対応を求めることはお控えください)。

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老後ひとり難民が亡くなったあとの流れについて

 ここからは、身寄りがいない「老後ひとり難民」が亡くなられたあとの流れについて解説していきたいと思います。

利用者が亡くなったと報告を受けて訪問すると警察に通報します。ただし、突然死をのぞく、健康状態に不安を感じている利用者に対して、事前に訪問診療に繋いでいるケースが多いです。

 訪問診療の先生に繋いでいるケースだと、診療所に連絡を受けて先生に訪問してもらい死亡診断書を書いてもらいます。訪問診療と併せて訪問看護に繋いでいるケースがほとんどなので、訪問看護事業所に連絡を入れて「エンジェルケア(死後のケア)」を依頼します。

※POINT:ここでの注意点は「死亡診断書」も「エンジェルケア」も自己負担であることです。介護保険や医療保険は適用されません(生活保護の方も同様です)。

死亡届の提出について

身寄りのいない独居高齢者が自宅で亡くなった場合、死亡届を提出する義務があるのは、「賃貸の大家さん」になります。不動産に連絡を入れて死亡届の提出を大家さんに依頼します。

過去の事例で大家さんとトラブルになったこともありましたが、その方は生活保護を受給していたため、福祉事務所に相談して「福祉事務所長」名義で提出したこともあります。

遺体の引き取りについて(火葬や埋葬まで)

 ご遺体を、そのままにはしておけません。遺体安置所からの留置先、ご自宅で看取られた場合には葬祭場へ移送が必要になります。

やびっちょさん
やびっちょさん

遺体の引き取りに関しては、市内にある葬祭業者に依頼しました。通夜や告別式も無く、遺体の引き取りから火葬まで平均15万円程度で対応してくれました。

 埋葬の件ですが、利用者のお一人は、生前に市役所に同行して市の集合墓地に申し込みをしました。身元保証人で私(ケアマネージャー)の名義も必要でしたが、3万円程度で契約できました。

※POINT:「海に散骨してくれ」と、遺言された方もいました。散骨に関して調べてみると、那覇市で海上に限られており散骨するところも基本的に決まっているとのこと。利用者本人の想いの場所で散骨をすると法律に触れることもその時に知りました。散骨に関しても、実際には予算も船をチャーターするので30万円ほどかかると言われました(もちろん諦めました)。

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「未来の夢」ではなく「未来の現実」を決める – 1

公共料金や賃貸の解約手続きについて

 利用者が亡くなられたあと、労力を使う対応が「賃貸住宅の片付けと解約手続き」です。独り暮らしで生活をしていると訪問介護(ヘルパー)の介入があっても荷物が散乱していることが多く片づけに追われます。余談ですが、ゴミ屋敷の片付けは得意です。

やびっちょさん
やびっちょさん

正解を言えば、遺品整理に関してはケアマネージャーの業務ではありません。行政(自治体)に丸投げが正解です。ただ、遺品整理をしていると、生前にはわからなかった利用者の姿がわかることもあります。

 電気料金も抑えるためにブレーカーを落として作業するので、真夏の作業は地獄です。生活保護受給の方だとワンルームタイプの賃貸アパートなので片づける量も少ないとおもいきやゴミの分別やゴミ出しが苦労しました。これを、家族が対応すると思うと大変な作業になると思います。終活ではありませんが、モノを捨てるタイミングは大切だと思います

結論(まとめとして)

 「老後ひとり難民」が直面する3つの課題で記事を書いてきました。直面する課題に対して最適な回答と用意できたとは思えません。言い換えるなら、戦後日本社会がたどってきた「核家族」へといたる政治政策と経済成長のツケがいま顕(あらわ)れているといえます。昭和末期と併せて失われた30年が日本に与えた恩恵とそのツケは今、ようやく(少子高齢化も含めて)顕著になってきたと言えます。

おわりに

「老後ひとり難民」の問題には、シンプルでわかりやすい解決策がありません。また、新たな解決策が提示されるまでには、長い時間がかかりそうです。

引用:沢村香苗著、老後ひとり難民」211ページより

 長い年月をかけて、変わってきた時代の変化が、小手先の施策や努力で変わるとは思いません。これから、長い年月をかけて現実と向き合わなければならないと思います。最後までこの記事を読んで、くださりありがとうございます。少しでも老後の生活の指針になればと思います。

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やびっちょさん

【名前】やびっちょさん
【経歴】沖縄県で独立型の居宅介護支援事業所を立ち上げて運営しています。
【資格】主任介護支援専門員・社会福祉士・介護福祉士・住環境コーディネーター2級・産業ケアマネ2級・終活カウンセラー2級
【趣味】読書と音楽鑑賞。年間200冊は読みます。歴史小説や思想哲学、自己啓発本をつまみ食いしています。※プロフィール画像は娘(7)作

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