こんにちは、やびっちょです。趣味は読書で毎月200冊以上の本を読んでいます。今回は「「好き」を言語化する技術/三宅香帆 著」を紹介します。
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三宅香帆氏の著書を知るキッカケは、現在ベストセラーになっている「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」を読んだことでした。又、YouTube「出版区」への出演を観たことで、知的な雰囲気の三宅香帆さんに魅かれ「推し」になりました。
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※画像は(「好き」を言語化する技術/三宅香帆著)より
この本をずばり一言でいうと
この本はずばり「自分の推し(好きなひと・もの・こと)を自分の言葉で語れるようになる本」と言えます。
こんな人にこそ読んでほしい
・著者(三宅香帆氏)は「はじめに」で言います。
その推しに感動したとき、
「推しについて誰かに語りたい!」
「推しの魅力をみんなに知ってほしい!」
「推しの素晴らしさについて、発信したい!」
と思う。
けれども、いざ語ろうと思うと
「やばい!」という言葉しかでてこない。
「好き」を言語化する技術~推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しか出てこない(三宅香帆著/4ページ)より引用
SNS全盛の時代だからこそ自分の推し(好きなこと)を自分の言葉で語りたいという誘惑は誰もが感じたことがあると思います。いざ、言葉にしようとなると「すごく、おもしろかった」しか言葉が出てこない現実に気がつきます。
この本は、「推しはいるのに、自分の言葉で語りたい!もっと世界に知って欲しい」と言うあなたの気持ちを後押ししてくれる一冊だと思います。
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昭和生まれ平成育ちの私としては「語りたいことは山ほどあるのに、語れる場所も友人もいない」と、悔し涙を流したことが昨日のように思い出せます(←ただのオタク)
この本を読んでわかること
- 他人の言葉ではなく「自分の言葉をつくる」大切さがわかります。
- ポジティブな感情だけなくネガティブな感情も言語化することの難しさがわかります。
- 伝えたいことが伝わることが、うまい文章だと理解することで、文章力も上がります。
自分の好きなものや人を語ることは、自分の人生を語ること
まずは、推しの定義から説明します。
これまでも「ファン」や「贔屓」といった言葉はありましたが、「推し」という言葉の特徴は、「推薦したい」、つまりは誰かに薦めたい、という感情が入っていること。単にこの対象を好きなだけじゃなくて「他人に紹介したい!」「魅力を言葉にして素晴らしさを分析したい!」という欲望を持つことが、推しの条件かもしれません。
「好き」を言語化する技術~推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しか出てこない(三宅香帆著/24ページ)より引用
著者は(第一章)で「自分の好きなものや人を語ることは、自分の人生を語ること」と説明します。又、「好き(推し)を」言語化するうえで、まっさきに注意することは、「他人の感想を見ない」、「自分だけの感情が一番大事」だと説明します。ただ、注意すべき点として、何も考えずに言葉にし始めると「ありきたりな言葉」しか出てこないと。注意を促します。他人の言葉に支配されず、ありきたりな言葉を使わない「オリジナルな感想」こそが大切なのですと説きます。
本著では、語彙力がない。言語化が下手。すぐに他人の言葉に影響を受けてしまう人でも「自分の言葉をつくる」ための、ちょっとしたコツも紹介されていますので、そこは読んでのお楽しみください。
さいごに
言葉という存在は良くも悪くも相手に影響を与えるツールでもあり、使い方によっては「呪い」にも「祝福」にもなると思います。自分の言葉で自分の推しを語る(祝福する)ことの大切さをこの本から学びました。
個人的な意見としては、ネットやSNSと言った他人の意見こそ「ありきたりな言葉」そのものだと感じました。本を読む習慣こそが「自分の意見を自分の言葉に落とし込む技術」として身につく一番の近道なのでは?と思いました(それこそ身も蓋もありませんね)。
結論:私たちは、良くも悪くもインターネットを中心にSNSといった「他人の感想(言葉)」から意外なほど影響を受けています。タイムラインに流れてくる他人のコメントを読んでは、さも私自身が考えたかのように周りに話してしまいます。自身の意見を発信するはずのSNSが、他人の感想(言葉)を「コピー&ペースト」していることに気が付かず、自分の言葉が持てなくなる。「他人の言葉を自分の言葉だと思いこむ」という怖さがそこにはありました。
私の目標として、まずは自分の「推しを見つける」という作業から始めたいと思います(三宅香帆さんの後につづく推しを!)。